国際オリンピック委員会(IOC)が、東京五輪のゴルフ会場の「正会員は男だけ」という規定に問題あり、と見直し検討を申し入れてきた。
 
霞ケ関カンツリー倶楽部という会場らしいが、私は「なぜ男子だけ、女性はだめ」なのか、その理由を聞きたいと思う。この倶楽部の真意・考え・方針などを聞いてみないと、この会社を批判できない。この倶楽部もこれだけニュースになってしまったのだから、「理由」は公に言うべきだ。
 
確かに時代遅れ感は満載であるが、この倶楽部も私企業であるので「こういう客はお断り」はアリだと思う。高級レストランで「子供禁止」とか、スーパー銭湯で「入れ墨禁止」とか。これらを「子供差別」とか「入れ墨差別」などと騒ぐ人はあまりいない。差別と思う人は、「こんなところ、二度と来るか!」と、別の店に行けばいい。
 
今回の問題は、「オリンピック」にふさわしいか、ふさわしくないか、だ。オリンピックの理念に「合致しない」とオリンピック委員会が判断したら、別の会場にすぐに変えたらいいだけのことである。東京近郊には、ゴルフ場なんてゴロゴロあるんだから。
 
近年、男女同権とか、ジェンダーフリーとか、叫ばれるようになってきた。私も、この流れには基本的に同感であるが・・・。
 
ゴルフの話と離れてしまうが、男女ってなんでもかんでも「平等」ではないような気がする。だって、もともと男と女って、違うんだもの。もちろん体の作りも、筋肉のつき方も、脳内の思考も。水泳だって、カーリングだって、男女別の競技だし、これを一緒に戦ったらそれこそ「差別」だろう。女子高に男が入学できないのは不平等だ、なんて文句を言うやつはいない。
 
憲法24条に「両性の本質的平等」と書いてある。つまり「本質的」に違いがあるところは、平等でなくてもよい、と私は解釈している。民法731条に結婚は「男18歳から、女16歳から」とある。一見すると不平等だが、ここが「本質的な違い」を認めたところだと思う。男が妊娠する可能性はゼロだ、とか。
 
中・高校生になると、考え方も身体も性差が大きくなる。私は、「例えば、体力が必要な仕事は男子が率先して動きなさい。繊細な心配りが必要な仕事は女子が率先して動きなさい。男女はそれぞれの違いがあり、それぞれ足りないところがあるからそれを補うため協力するんです」と話すことがある。
これって差別を助長する指導なのかな、とゴルフ場のニュースを見て不安になった。