「レオン君…王子がね
一緒の所通おうって言ってね」

本当は僕の学力じゃこんな偏差値高い
エスカレーター式の学院に編入出来ない

「そー、なんすか」

「あぁ!?お前が馬鹿だから
どうせ高校行けないと思って
行かせてやってんだよっ」

王子は僕のほほをつねり引っ張りながら
そう言う彼の顔は

「怒ってる?」

そう僕が言うとすぐさま離すが
少し慌てていた。

「怒ってなんか、ねぇよ
怒ってなんて…」

つかさずレオン君が僕に話しかけてくる

「ギルド、俺の名知ってたんスねっ」

「えっと、先輩が…」

レオン君とセイ先輩は友達なんだ

「そうなんすか、嬉しいっす」

「キルっ」

レオン君の喜びもつかの間
王子が割って入ってくるように
僕を大声で呼ぶ

「ちょっと、来いよ」

その表情は少し寂しそうだった。
王子に連れてかれたのは時計塔
屋上は誰にも入れない立ち入り禁止。
しかし、王子がもってる学院住人球を
かざすと屋上への道が開ける。

「うわー、高い。
風気持ちよくてねちゃいそう」

「寝ればっ」

王子がぐいっと腕を引っ張ると
寝付けるように王子の匂いが鼻に来る
僕はなんだか眠くなる。
母に貰った猫の人形ないと寝れないのに
王子の匂いで安心して寝てしまうんだ。

「すー…」

「キル…お願いだから、そばにいてよ
姫には俺が必要なんだろ?
他の奴なんて気にするなよ…
王子だけ見ろよ、姫。」

$闇を照らす月夜に導かれて-高校生活

誰にも渡さない…俺だけのお姫様

………

「本当にあのギルドが姫だったなんて」

どうやら誰かに現場を見られたようです
どうする王子!?
ギルドが姫ってバレちゃったぞ!!

つづく