仕事帰り、自宅に入り、リビングに行こうとしたら
ケイはおじさんとキルが話してるところを
見てしまった。
「とうちゃ、姫のお金もっとちょーだい!」
「あげてるだろ?」
「今月だけもっと!!」
キルはひっしでそう言ってた。
お金・・・?
キルはたしかにいらないって言った。
だけど、今話してるキルは
たしかに
お金のピンチに陥っている。
俺はそんなキルを見て、ますますモヤモヤし始めた。
ウソをついてることが
俺に隠し事してることが
むかついてしょうがなかった。
ーーーーそれから数日後、王子と姫の仕事中
この間通った、あの店の前を通る。
キルは嬉しそうな顔で売り切れていたであろう
鏡越しにある、銀アクセを見ていた。
「どうした?」
キルは俺の声を無視し、店内へ行ってしまった。
数分後、キルが出てきた、手元には
プレゼントのような袋に包まれたモノだった。
・・・それをみたとたん、俺はそのプレゼントを
奪いたくなった。けれど
キルの悲しい顔は見たくない、笑って欲しい。
俺は手をぎゅっと握り、ガマンした。
:あげる相手はやっぱり、先輩・・・だよな
家に帰ると、キルから衝撃の一言を言われた
「え・・・なんだって?今、なんて?」
「た、誕生日だから、プレゼント・・・」
「マジ・・!?」
キルはそういってコクンとうなずいた。
それは、この間買ったプレゼントと同じ袋だった。
ーー・・俺にあげるために?
「誕生日プレゼントあげてないから
くれるとは思ってなかった・・・・
すっげぇ、嬉しい!!一生大事にする!!」
プレゼント袋の中身は俺が知ってるのと同じ
十字架のネックレスだった・・・。
キルは俺にあげるために・・・?
貯金はたいて、自分のお金で買ったんだ・・・
だから、俺には言えなかったんだな・・。
「キル、ありがとな!」
俺はそういいながら、キルに抱きついた。
「来年は絶対に何が何でもあげるからなっ!」
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