泣き虫姫君「王子・・。」


その時である。


あの時と同じように声がし、のぞくように


彼女を見つけたのである。


王子様「・・そこに居たのか?」


ひょっと、いきなりのケイの登場に


ドキンと吃驚した。


彼は手を招くように動かし、彼女を誘った。


笑顔の王子様「おいで、キル。」


でも、彼女はすぐには立とうとしなかった。


彼は制服姿で探し回っていたのである。


困る姫君「学校は・・」


もちろん、その言葉が出てしまう。


呆れる王子様「んー・・・ズル休み?」


驚く姫君:え、えぇえええ?


ケイはそう言いながら、彼女の手を引っ張った。


そして、手を握ったまま、2人は家に帰ることにした。


王子様「昨日はあんなこと言ってごめんな。

でも、先輩と2人きりにさせたんだから、感謝しろよ?」


誤解なのに、違うのに。


だから、どうしても言葉に出したかった。


キルの好きな人はあなただから。


困る姫君「・・・あのね、先輩とは別れたから。

でも、それでも先輩は・・・。」


キルのことが好き。


姫似だから好きなのもあるかも知れない。


王子様「キル・・・。」


彼はそう言うと、キルの足をひっかっけ


倒れ間際にひょいと受け止め


さらっと、お姫様だっこをした。


王子様「熱あるから早く帰ろう。」


照れる姫君「・・・。」


笑顔の王子様「おんぶがいい?胸当たるけど?」


照れる姫君「お、おろしてっ!!」


照れの王子様「んー?ちゃんと掴まってないと

キスすんぞ?」


顔が近い。ドキドキが止まらない。


でも、掴まらないとキスされる。


それもいいかも知れないって思ってしまったけれど、


彼女は手を彼の首に巻くように置いた。


なぜなら、彼には好きな人がいる。


それはキルにも分かっている。


ーーー・・・京都のとき、そう知ってしまったから。


キスなんて出来ない。彼氏になれない。


一緒に暮らしてるだけ、それだけで満足。


そう思ってた。




ペタしてね


「SHIPS×SHIPS」 照れる宙人

きらレボ2次小説。宙人君メイン金曜限定

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