明日は修学旅行なのだが・・・
2人はその準備におおわれていた。
「キル、はい、タオル。
俺の汗がしみこんでるやつ・・・・・。
これで俺が居なくても、人形なくても、ぐっすり寝れるだろ?」
ケイはキルに青いタオルを渡した。
キルは母が死んだ日から、寂しくて寂しくて
母から貰った人形ないとぐっすり寝れないのだが
なぜか、ケイと一緒だとすこやかに寝てしまうという・・・。
:ブルーガ君の汗がしみついたタオル・・・
「うん・・・。」
キルはぎゅっとタオルをにぎる。
それから、キルの声が聞えなくなったもんだがら、
ケイは声をかけると、キルはスヤスヤと眠っていた。
「・・・変な寝言聞かれなきゃいいけど・・・
困った、姫だこと。」
:安心する・・・か。
ケイはキルをぎゅっと抱きしめた。
行き先は奈良。2泊3日である。
「キルと一緒にいきてーなあ。」
「ケイ、あんまり口すべらすなよ?」
王子ということは秘密にしておきたいのが本心。
なのだが、
「で、でも視線がだよな・・・王子の時なら、あ~~っ!」
:お前を見てるとむなしいぜ・・・
恋としらねぇのが痛いたしい・・・
ケイは悔しそうにキルを見つめる。
その時、マイら、ケイにかけよってくる野蛮が声をかける。
「ケイ、一緒に行こう!!」
宿に着くまでが自由行動。
「はいはい。」
ケイはそう言うと、野蛮らについて行き、
キルとは逆の方へ歩いていってしまった。
:ブルーガ君、あっち行くんだ。ぼ、僕には関係ないか
離れていく2人の距離。
遠くからしか見つめることしか出来なかった。
よそみをしながら、ケイを見てるのか分からないが
キルはいつものように地面にこけてしまった。
「へぶっ!」
「キル、平気?」
「うん・・・。」
「よかった~」
:でも、カメラのレンズ・・・割れちゃった
それから宿についた。
「ここが宿泊先の旅館かあ~ってここ
闇勝グループのところじゃないの?」
:闇勝グループ?グレープ?ぶどうかな?
「・・・ナナ。闇勝グループってなに?」
「え!?キル、超有名な会社なんだよ!?」
世界中の70%以上を占める大企業闇勝グループ
ほとんどのものは闇勝の中小企業から作られていると
いっても過言ではない。
姫や王子が通ってると噂されている闇勝学園や事務所も
その内の1つに入る。
そんな闇勝の1人息子がケイだなんて王子の正体を知る
ルルスやナナさえも知らない。
:すごいお金持ちってことなのかな?