コンサートも終わり、キルはセイと2人で夜道を歩いていた。


何度も何度もつばを飲み、


言わなきゃって思っていた言葉。


笑顔の先輩「すごかったな、コンサート!

もう夜遅いし・・・うち泊まる?」


眼鏡姫君:あ・・・


眼鏡姫君「あの先輩、その・・・」


キルは勇気をふりしぼって言った。


別の人と行こうとした事。


困った先輩「その別の人って・・もしかして、好きな男?」


その先輩の言葉にキルはびっくりした。


キルの真っ赤な表情にセイはすぐに分かった。


困った先輩「・・・そっか。

俺じゃないやつ、好きになったんだ・・・。」


セイは悔しい思いっていっぱいだった。


初めて姫意外の女に本気で好きになった相手


だからこそ・・・・


笑顔の先輩「ギルド、本当にソイツのこと惚れてんだな。」


応援しなきゃいけないって思う。


セイはそう言いながらキルの頭をぽんと叩いた。


笑顔の先輩「がんばれよ、ギルド。」


そして、セイはキル1人残し、帰って言った・・・。


眼鏡姫君:一方的に付き合った先輩よりも王子やブルーガ君の

顔が頭にうかぶ・・・あれ?ブルーガくんは分かるけど、

なんで王子が出てくるんだろう?

に、似てるからだよね?


なんて思っていたら、ケイが声をかけて来た。


眼鏡の王子様「・・・キル?1人?」


眼鏡の王子様:コンサート終わってからずっと

探してたなんて言えないけど、よ。なんで・・?


家の外で声をかけてくるとは思ってなかった。


クラスの人に見られてるかも知れないのに。


眼鏡の王子様「先輩は?・・・彼氏なのに家まで送ればいいのに。」


ケイはそう言いながらも苦い顔をしていた。


彼がキルに声をかけたときには


もう、先輩は遠くへ見えないと事まで歩いていた。


ケイには分からない距離だったのだ。


眼鏡の王子様:キルが止めたのか?俺と暮らしてるのバレるから?

キルは・・・俺と暮らしてるのイヤなのかな・・・?

家に居ても、必要な時だけで

口数なんて学校と対して変わらないし・・・。


キルも苦い顔をする。


眼鏡姫君:彼氏じゃなくなったのに・・・


だけど、いつも困った顔をしてるから、


ケイはちっとも気づけないで居た。


少しキルの顔を見た後、先に歩いて行ってしまった。


だが、少したったら、すぐに立ち止まった。


眼鏡の王子様「おい、キル。帰るぞ。」


眼鏡姫君:あう


ケイの言葉にせかせかと歩き始めた。


2人とも無言だった。


キルはいつもにまして言えないような空気を発している。


だけどーー・・・


ケイはキルの顔を見るたびに思ってしまう。


眼鏡の王子様:なんで、俺の誕生日に先輩と2人きりで過ごすんだよ!

ムカツク・・・、ムカツク・・・っ!!


眼鏡の王子様「キル」


呼ばれた。とっさに顔を向ける。


眼鏡の王子様:これからの時間は2人きりだから、な。

なんて、彼氏もちのお前に言えるわけないけど・・・。


眼鏡の王子様「なんでもねー・・・よ。」


眼鏡姫君「・・・??」


涙が出そうなケイの表情もキルにはよく分からないでいた。




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