帰りの会、いきなりマイが立ち上がった
「噂で聞いたんですけど、ケイって引っ越すんでしょ?」
そのマイの言葉に教室中がザワめいた。
それほど人気ってことだ。
「お別れ会やりたいです。」
サクラも内心涙目だ。
先生は答えた。
「でも、やらなくてもいいのよ?
そうよね、ブルーガ君?」
「やんなくてもいいと思う。
引っ越してもココに通うから。」
「なんだー。言って損した!」
笑い声が聞えると同時に
引っ越すなんて聞いてない、そんな言葉も入ってくる。
キルはマイの言葉に挙動不審になっていた。
もし、ケイが引っ越し先を言ってしまったら
どうなるのだろう
とか
からかわれるのは目に見えてる。
彼に質問攻めされるのは目に見えてる。
悲しみながらトボトボ家に帰ろうする。
家の目の前に大きなトラック・・・・
「・・・あ、キル!やっと帰って来たんだ?おかえり。」
ドキ。
ケイの笑顔になれない自分がそこにいた。
「えー・・っとこれはお前のだよ。」
キルは疑問な顔を浮かべた。
「どうせならロフトベットにしようって思ってさ。注文しといた。
・・・・同じ、部屋なんだろ?
俺は前々からロフトベット使ってたからさ、キルのだけ注文しといた。」
これはキルのロフトベットらしい
大人たちがキルの部屋に向かって
1つ1つ運んでいた。
組み立て式らしい・・・・。
「ほら、かばん下ろして、組み立てるの手伝う!」
ケイはそう言うと、家の中に入っていった。
キルはその後を追いかける。
数十分後、ロフトベットは完成したが
ケイの言われたとおり組み立てたら
ケイと同じタイプのロフトベット、そして
机は隣同士にくっついて、ベットは頭同士ーー・・・
:何考えてるんだー、君は!
君も他の人と同じ避けてるんじゃないの!?
キルはそう思いながら、ちらりとケイを見た。
「ん?これの配置じゃ駄目?
じゃあーー・・・向かえ合わせにすっか。」
その言葉にまたドキン。
ケイの頭の中には離れて配置する映像は流れてなく
結局、向かえ合わせになった。
机は迎え合わせ。
キルが壁側。ケイの方は広くなっているには訳がある。
周りにカーテンをやったのだ。
そう、壁側は完全に密室。部屋に入っても見られない。
周りにカーテンをやっても机と机の間の
カーテンを勝手に開ければ目の前に彼の姿。
「なあ、お菓子居る?」
そうケイが言ってもキルは無言。
「・・・ここに置いとく。」
そう言って、キル側の机に置く。
周りにカーテンやったのは失敗かもしれない。
寝るときは隣同士ーー・・・密室状態に陥る。
眼鏡をかけたまま2人はベットイン。
その翌朝・・・キルが目を覚ますと
:なんだろう?足・・・重い
「おい、お前・・!」
目の前にケイの姿。
よつんばいになってキルの上に乗っかっていた。
上からキルを見下ろしていた。
「何、日曜だからって昼過ぎまで寝てるんだよ
たくっ・・・今日は何の日は分かってんの?」
:そんなに見つめないでーー!!
そう、今日は2人の結婚式。
身内だけで行うとかーー・・・
「キルちゃん遅いわねー・・。」
「何が?」
「ドレスないって言うからおめかしさせたのよ?
ケイちゃーん?姫ってあの子でしょ?王子様?」
「くっ!」
その時、ドアが開いた。キルだーー・・・
:姫ってばれる・・・
キルを見たとたん、ケイはプイっとそっぽを向いた。
その行動にガーン!キルはダイショック!!
でも
:タキシードカッコイイ・・・
:可愛いなんて王子じゃねぇからいえねー!!
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