今日から中学2年生。
サクラもナナも同じクラス。
2年3組だ。
「また一緒だねっ!」
「そだね・・・。」
サクラはトーンを落としそう言った。
無理もない。
3人を見つめる目線の先には
サクラが好きなケイとルルスの姿があるのだ。
「ケイ、一緒だな。」
「あぁ・・・。」
「ギルドも居るじゃん?」
ルルスのその言葉に分かっていても
ケイの胸がモヤっとする。
それから数日後、学級委員などを決め
2度目の席替えをすることになった。
:僕はどうせ、班長の中で負けた奴なんだろうけど
ま、誰がいようが一番後ろがいいけど・・・。
班長は学級委員の人たちで自動的に決まっていたのだ。
変える前はキルは真ん中の一番後ろだった。
ぽけーとしていたキルに声をかけてきた男がいた。
「なあ・・・。お前、俺の後ろでいいよな。」
黒髪に茶眼、眼鏡をかけた男の子だ。
:残念だね、君も。副委員長なのに・・・
「何かあった・・のか?」
「別に・・・」
そう、キルの前に座っているのはケイだ。
ケイの前にルルス。ケイの隣にサクラ
キルの班は4人だ。
いや、キルの隣に不登校男子の机がある。
キルはみんなの嫌われ者、いじられキャラ。
こうするのが妥当だろう。
そう、みんなと違う思いでいるのがただ1人。
ケイ・ブルーガ・・・・
裏の顔は世界的有名芸能人王子・・・
キルを見るたびに思い出してしまう。
セイとキスしてた事。
それがヤキモチと知らず、ケイは
モヤモヤしてたまらないのだ。