今日も王子と撮影ーー・・・
姫は図書室で借りた本を広げていた。
:これ、作る前にーー・・
その時後から王子が話しかけてきた。
「キルーっ何見てんの?」
王子には秘密にしてる事。
なので姫はすぐに読んでいた本を隠す
「な、なんで隠すんだよ?」
「秘密・・・。」
王子は怒ってくるっと
こう言いながら背中をむけた。
「あっそっ!!」
そんな王子の姿にキルは焦る。
「あ、あのねっ!
クリスマスケーキ作ろうと思って・・・・
王子も食べる?」
「ああ、もちろん!!」
王子の言葉や表情がゆるんだ。
笑顔でそう返したのだ。
それからキルはセイ先輩の所で修行というか
スイーツの勉強しにフォルテへ出かける。
その時、またぶつかった。
「あ、大丈夫っスか?」
あの八重歯が特徴的な茶髪の男の子。
「ギルド、大丈夫か?」
先輩も一緒だった為、こけることなく
受け止めてくれた。
「う、うん・・・。」
「本当、ごめんっス・・。
あ、もしかして先輩!彼女っスか!?」
「違うって!いこーぜ、ギルド!」
セイは慌てたようにキルの手をひっぱり
走っていく。
「う、うん・・・。
・・・先輩、あの人だれ?」
「あ、レオンのこと?」
:あの人・・・この間もぶつかったような・・・?
フォルテへ行き
セイに試食してもらう為に作ったケーキ
「ど、どうかな?」
「ああ、完璧!習わなくても美味いじゃんっ」
その言葉にキルの口角が少しあがる。
:そうなんだ・・・いつも王子言わないから・・・
キルは習わないまま、フォルテを出た。
その時、1人の女とすれ違う。
「・・・今の子?」
:セイが言ってた姫に似てる女の子・・・?
「キル君のマズかったらいいのに。」
フォルテの店長シンはそうセイに言った。
「な、なんだよ、ジジィ?」
「いや、5年ぶりに腕振るってくれるかなって
キル君の為にしてくれると思ってさ」
「・・・・」
:ギルドの為・・・か。そりゃあ・・・
5年前まではジジィのケーキ手伝いだったけど
厨房に出なくなって、もう5年か・・・・・
僕の世界 つづく