ルルスが追いかけ図書室横の階段近くを見ると
ケイの姿をあった。
「あれは・・・・。」
ケイは階段を少しあがったところに居た。
サクラも一緒だった。
サクラとケイは知り合いだった。
ケイと同じクラスのティプ・グラースに紹介された。
ティプとサクラは同じ塾なのだ。
「で、なんのようだ?」
彼女は深刻な顔持ちでなやんでいた。
「えっと・・・私の王子になって下さい!」
:はっ!?
ケイはその言葉に吃驚して眼が丸くなった。
「あ、そのなんて言うか、ブルーガ君が芸能人の王子に似てて・・・
でも、ファンになったのは・・・ブルーガ君が好き、だから。」
サクラは真っ赤になりながらも告白してきた。
:本人なんだけど・・・でも、俺は・・・
頭の中にいつだってキルの姿が思い浮かぶんだ。
「サクラ・・・・。俺も好きじゃないけど・・・。
すっげぇ、気になってるヤツはいるんだ。でも、そいつ・・。」
「・・・・。」
:あの先輩じゃない、誰か。
「好きなヤツ・・・いるんだとよ・・・。」
「じゃあ!!」
:やっぱり・・・・
そこに聞いていたルルスがケイを呼んだ。
「オイっ!良いニュースもってきたぞ!」
「へ?」
ルルスの言葉にケイは階段を下りていく。
サクラに聞えないように耳元で言った。
「マジで大マジだ!いねぇってよっ!」
「そ、そうか・・・。」
サクラは気になって声をかける。
「あ、あの・・・ブルーガ君?」
すると、ケイの返事は決まっていた。
:でも、それでも俺はーーー・・・
「ごめん、サクラ・・・。
俺はソイツに好きなヤツ居ても一緒に居たいから・・・・。」
:ブルーガ君・・・・
彼はそう言いながら笑うとルルスと共に教室に帰っていった。
「本当、モテモテだな。入学式から5人目だっけ?」
「ルルス・・・聞いていたのかよ。」