王子と一緒に歩いていると誰かとぶつかった。
:!!
「あ、大丈夫っすか!って姫っすか・・?」
ぶつかったのは茶色い髪の八重歯が特徴的な男だった。
「こらっ近づくなっ!つーか、あやまれ!」
王子はそう言うと、キルの目の前にたち両手を広げる。
「すみませんっす。」
その彼は少し頭をペコリと下げあやまった。
「フンっ!行こうぜ、姫っ!」
「う、うん。」
「・・・・。」
:・・・あの人、何処かで見たような?
それから数日後。また、学校で泣いてしまった。
虚しくて悲しくて、でも仕事はやらなきゃで。
そこへ王子がやってきた。
「キル。泣きたい時には泣いて
言いたいことがあるのならちゃんと言えよ?」
王子はそういうとキルを抱きしめた。
:王子ーー・・・
どうして、王子には分かっちゃうんだろう?
「うん!」
「よし!」
笑顔で返すキルの顔に王子も笑顔で返す。
「じゃ、CM撮影すっか!」
:CM!?
「聞いてないよ、王子!」
「うん、いってねーもん。キルにとっちゃ初CMだからな。
もちろん・・・俺と一緒だから安心だろ?」
姫はずっとモデル撮影と1つの生旅番組だけだった。
しかも、それは・・・王子と一緒。
王子としか仕事したことがないのが本音だ。
でも、王子はキルの知らないところで仕事してる。
CM撮影。
それはキルの大好きなチョコホイップのCM。
「チョコー」
そう言いながらキルはチョコを
王子が持ってる皿の上のプリンの上にかけようと押す。
「つーか、ついてる。」
出しすぎで、キルのほほにチョコがついていた。
王子はそう言うと、指でそのチョコをとり、舐めた。
:あーー・・・
芸能界いつだって、隣に居たのは王子。
最高の友達。