中休み、学校の廊下でナナとおしゃべり。
彼女は噂大好きっこ。
「キルってあの写真部部長と一緒なのに
変な噂出ないね?」
:噂?
「3年の間じゃ有名なんだよー?
年上の女性をお金でキス以上なことして抱いてるんだって~
遊びの付き合いだけみたいだよ。」
:キス以上ってなんだろう・・・?
「ま、あの人カッコイイからね。
狙ってる人いっぱいいるよね~。」
:いるんだ・・・
「あ、もしかして挨拶代わりにキスされちゃった?」
キルはその言葉に動揺したがすぐに首を振る。
キスなんてしたことない年齢=彼氏居ない暦な中学1年生だ。
「あー、そっか年下だし興味ないのかな?」
そんな会話が他の人にも聞えるーー・・・
:キスかあ・・・好きな人としたいなあ・・・
「姫?」
ぽけーとしてるキルに王子が声をかける。
その声に気づき我に返る。
:わーーっ!
「なんでも!!」
「顔・・・赤いけど?」
自分でも分かるようなキルは顔を真っ赤にさせていた。
「なんでもっ!」
話題を変えようと、キルはそばにあった箱を見ながらこう言う。
「あーっ!この差し入れ美味いね!」
「社長が持ってきたんだって。」
「ここらへんじゃ有名なのよ。」
腰まであるような長い髪をしばってる黒髪で赤い眼をした
30代半ばだろうかーー?
そんな若い、この芸能事務所の女社長だ。
社長は王子にかなり甘いらしい・・・・
:へー・・・
キルは今度の休み、そこに行ってみることにした。