第8話 
 昔の君と・・・

冬休みは終わり、新学期が始まった。
いつもは3人で登校してたが


「景君ってばー一緒に行こーよ。」


景はずっと前の方に歩いてる。


「ねー零君も。」


「知るか!あんなヤツ!!」


俺らはまだケンカ中。本当はケンカしたくないのに


「どーして?すぐ仲良くなったのに・・・。」


悲しい顔から姫はいきなり叫んだ。

「ケンカする2人嫌い!」

その叫び声に景の足は止まり姫の方に振り返った。
君の事になるといつもケンカしてたあの頃・・・


「俺の事嫌いでいいから。」


嫌いの方が都合がいい。嫌われた方がいい。


「あ・・。景君・・・。」


「怒鳴ってるの、零の方じゃねえーのかよ?」


そして、景は振り返り、歩いていってしまった。


「景君・・。プレゼントしたピアス付けてなかった・・。」


姫・・・・


「どうして・・どうして。零君仲直りしてよ・・・。
私、2人が引き裂くのヤダよ。景君ともいたいよ・・・。」


姫・・・


「景とも居たいって無理なコト言うなよ」


無理なんだよ・・どっちかは忘れなきゃいけないんだ・・・
大好きな姫を・・
お前を忘れて次の恋に行かなきゃいけないんだ
景が歩いてると見たことのある女の子が現れた。


「き、紀羅?」


幼い姫の頃にそっくりで髪で目を隠しショートな彼女。


「あ・・うん。景君?久しぶり3年ぶりかな?」


彼女は紀羅 きら 。初めて会った時はびっくりした
見た目だけじゃなく、泣き虫なとこも俺らに頼るとこも


「え・・っとうんと。」


「あ。零なら・・。」


そこへ後ろから零と姫が歩いてきた。


「零君。」


ぽーと近づく彼女。


「き、紀羅。戻ってきたんだ。」

「大好き♡」

と、紀羅は零のほっぺにキスをした。
紀羅も零が好きってコトも似てるんだ・・。


「あーもう!違うんだ!コレは な、な、許して姫?」


私にしか口にキスしてくれないの桜が言ってたから・・


「うん。」


「姫・・?」


紀羅はその言葉に反応して、彼女は姫に近づいた。


「私に何か?」


「たしか、あなたを忘れる為に私と付き合ったとか言ってたけど
それって昔、似てたからでしょ?景君?」


「ん・・たしかに似てたな。」


いきなり話題を振られた景だが、
次の瞬間景に、紀羅は、ぽーっとした


「まだ直ってねーのかよ!」


「好き♡」


と、紀羅は景にキスしようとせまる。


「来んな、キス魔!」


あーもう忘れてた!双子にキス(ほっぺだけど)しようとするの!
俺は守ってるからな!
と、景は走って行ってしまった。


「たく、変わってねー。なんで俺らだけなんだろ」


「零君・・私が居ない3年間8人も付き合ってたのね。
ま、姫ちゃんがいるからいいけど・・景君って今もフリーなの?」


「ああ、たぶんな。」

俺と違って女を作るんじゃなく、心や体を傷つけて忘れてたからな。