第6話
 冬のある日

景は夢を見た。姫が引っ越すする前日・・・・
俺らと姫とその家族はスキー場に行ったんだ。


「さむいよ・・けいくん。」


「もうすぐ助けに来るから・・。」


そう言いながら景と姫は深い井戸の中に居た。


「くらいよ、こわいよ。」


「1人じゃないから。」


大好きな零の彼女がこんな近くに居て
今でもハッきりとドキドキしてたの覚えてる。

「あの夢って・・?」


「別に・・。」


今日から冬休みだ。


「そういえば、母さんたちが言ってたなー。

お隣さんとスキー場行かないかって・・・・。お泊りで。」


そう、零が言った。


「・・また、内緒でつれてくつもりかよ。」


あの時も俺には何処いくか、内緒で連れてかれたんだ


「うーん、お前どうすんの?スノボー?スキー?それともソリ?」


「零と同じでいいけど・・・。」


どうせ、俺らは運動だけはそっくりなんだからさ。
スキー場についた零と景。2人はスノボーだ。


「お前やるなー。」


「んな、当たり前だろ、零!」


きゃーきゃーとわめく外野。運動だけはソックリな双子なのだ。


「う、上手いね、2人とも。」


姫はスキー・・
でも、もじもじと進む姿に見てられない2人
そして・・・・


「あひゃ!」


姫は、顔からこける。


「大丈夫か?姫・・・・?」


零が声をかける。


「ほら、たって。」


と、景が手を差し伸べる。


「ありがとねー。って零君、眼鏡は?」


零は眼鏡をかけてない。コンタクトだ。


「これじゃ、昔と同じだよ~。」

昔と同じか・・・姫でも分からなかったもんな
また、こけそうになる姫に零は


「教えてやるって。」


そして、景は2人から離れ1人ですべることにした。
だけど、何かを考えてたのか、木にぶつかってしまう。


「あー・・つめてー。」


周りを見渡すと、そこは夢の井戸の近くの様な感じだった


「あれ?ここって・・ま、いいや。
零が教えてる間、俺は上級コースでも・・・すべっ・・!」


すべろうとした瞬間向こうから景に向かってくる人がいた。
景のもとに向かって来るのは姫だった。


「ぎゃああ~どいて~~」


しかし、避ける間もなく、2人はぶつかってしまった。


「あ・・景君。」


姫は景の上にまたがってしまった。
やばいほど近い体制にドキドキが止まらない。
心臓に悪い・・・


「あ、あのさ。」


「え?」


「早く、どいてくんない?」


「あ、ごめっ・・えっと板とってと・・・。」


2人は真っ赤になりながら、離れていく。


「え。」


その時、姫の体がいきなり後ろに落ちていく。


「あぶなっ!」


景が手を伸ばそうとしたが2人とも落ちてしまった。
ーーー・・・深い、深い井戸の底へ