あきらかにセイの手下の方が有利なのに負けそうな状況・・・


困った先輩「くっ・・・。」


それを見た先輩はさらにひきょうな手を使いはじめた。


セイ先輩「お、お前!この女がどうなってもいいのか!」


セイの声に気づき、裕は彼の方を見てみると・・
先輩の腕はキルの首にまきつき、抱きつくような体勢になっていた。
逃げようにも逃げれない体勢になってしまったのだ。
そんな彼女と先輩を見て彼は殴り合いをやめ、その場で止まった。


レイガ「マジで止まったよ・・。」


怒りの王子様「・・・はなせ。」


ケイは低い声で星にそう言った。
セイに捕まったキルをみて殴りあいを止め、はなせと言った。


セイ先輩「イヤだね。そうだな・・いい案がある。」


いい案・・?また悪そうな顔つきで先輩は言った。


セイ先輩「さけず、よけず、反撃もなしでそこにいろよ。」


え・・?それって・・?


王子様「・・・わかった。」


ケイは承諾してしまった。

キルは分かってる、それがどういう事か・・

驚く姫君「なっ・・私にかまわず、やっちゃってよ!」


手下どもも先輩が言ったことはよくわかってる。
ケイの行動も・・愛する人を

好きな人を守るために盾になるために・・。


王子様「ごめん。それはできねぇよ。」


そう言いながら、
いつもはにらみついてる怖い目で見ていた彼ではなく、
安心するような笑った顔をしていたのだ。
キルはちょっぴり悲しい顔でー・・
あんな風に笑ったの・・始めて見た
と思いながら彼を見つめていた。
ケイは先輩の言うとおり、なにもせずにその場で座っている。
痛いはずなのに、声もあげずに耐えていた。


セイ先輩「いいきみだ 今までのおかえしだ。」


セイはそんな彼を見るだけだったが・・
蹴っても、殴っても、何も言わない彼にザワめく手下達。


「な、なんだコイツ。本当に何もしねぇ・・。マジでこの女の事。」

1人の手下がそう言った瞬間、ケイはそいつをにらんだ。
ケイの唇からは血がたらりとたれ、出ていた。

「も、もうやってられるかーーっ」


そんなケイの顔を見て引き下がり、倉庫から出て行く手下達。


セイ先輩「あ、お前ら・・っ!」


1人取り残され、あせはじめる先輩。


王子様「さて、どうすんだ・・?せ・ん・ぱ・い。」


ケイのそんな言葉でセイもキルを放し、逃げて行った。
そして、2人きりになった体育館倉庫ーー・・・
2人きりの体育館倉庫。ぼろぼろになっているケイ・・。
ケイは唇から、たれた血を手で拭きながら、
泣き崩れる彼女を見ていた。


泣き虫姫君「な、なんでそこまでやるのぉ?」


心配そうに見つめるキル。


王子様「・・しょうがねぇだろ・・。」


ケイは下を向き、
次の瞬間、彼は彼女に抱きつき、こう言った。

照れの王子様「嫌われても お前が好きだからだよ・・・」

彼はそう言うと、すぐに離れた。
真っ赤になっている、いつもと違うケイと、
突然の告白に動揺するキルだが


照れる姫君「え・・?」


彼は彼女と居るのが恥ずかしくなったのか、

立ち上がりこう言ったのだ。


王子様「・・でも、いいんだ。

振られるの目にみえてるし・・じゃあな。」


重いドアを開けながら彼はそう言った。そして・・


真面目な王子様「ギルド。」


知らないはずの私の名前を言って、
彼は倉庫から出てってしまった。
あれから何事もなく、私達は進級し、2年生へ。
僕のクラスの教室にはブルーガ君の姿ーー・・
彼もキルと同じクラスらしい。
2人は目が合ったのだが、すぐに裕は悲しい顔で振り向いて
彼女を避けるように同じクラスの、友達の所へ行ってしまった・・・。


驚く姫君「あ・・っ。」


同じクラスになったのに、彼はキルを避けてばかりだった。
必要最低限の言葉しか話しかけてはくれなかった。
遠くから見つめる彼も居なくなっていたのだ。
ーー・・そして、何事もなかったように月日は流れーー・・
今日は卒業式。
あの1年の時に聞いた、告白はなんだったんだろう?


困る姫君「・・夢だったのかな?あんな人が・・僕のこと・・・・。」


彼は有名進学校に入るらしいとの噂を聞いていた。
僕とはおお違いである。

王子様「夢じゃねぇよ?」


1人、教室に残り自分の席に座っていたキルのもとへ、
ケイがそう言いながら教室に入り、彼女の近くによって来た。
彼に気づいた私は・・


照れる姫君「ブルーガく・・・」


キルが最後まで言う前に彼が割り込んできた。


笑顔の王子様「もしかして、俺のこと好きになっちゃったとか?」


・・・・
僕はだまり、うなずいた。彼はそれにびっくりして声も出なかった。
ケイは教卓の方に歩き、ちらっと彼女を見つめ、こう言った。


困った王子様「マジ・・で?冗談で言ったんだけど・・」


照れる姫君「・・・うん。」


どきどきと心臓は大きくなるばかり・・・。
彼は彼女が座ってる机にに近づいて、こう言った。


真面目な王子様「キル・・、俺が先に好きになったんだから、覚悟しろよ?」


照れる姫君「ブルーガ・・くん。」


照れの王子様「いつだって、お前を守ってやるから。」


ブルーガ君はそういって、僕にキスをしてきた。
いつだって彼は私を見ていたんだねーー・・



おわり

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