清水フィル、第23回定期演奏会に初音ミク | るいるみ、元清水市民、今清水区民

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生まれも育ちも清水の三十路男の清水の日記。    点と線、近代遺跡などが大好物。


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というわけで、「清水フィルハーモニー管弦楽団」
第23回定期演奏会 MEET the STORIES
音の綾なす モ・ノ・ガ・タ・リ、に行ってきた。


このブログの1/10のエントリー でも書いているように、
今回の演奏会のひとつの演目に、劇音楽『ペール・ギュント』、
そのナレーションにVOCALOIDの「初音ミク」が担当する
ということで、ちょっと注目を集めていたわけである。

まあ一般の方々にはあまり興味がないと思われるので、
始まる寸前まで「初音ミク?」と、さっぱりだったと思うが…


さっそく入場すると…

今回のコンサートのポスターと、初音ミクの製品版、
つまりクリプトン社のポスターが貼ってあった。
そしてロビーでは本公演前のミニ演奏会が行われていた。
奥の方にビオラを持った剣持秀紀さんの姿が…

#剣持秀紀さんは、「初音ミク」の元になったプログラム、
#「VOCALOID2」を作った方で、初音ミクのお父さん。


まず、客席に行き自分の席を確保。再びロビーに。
何か聞き覚えのある曲が聞こえてくる…

ビオラの剣持さん含めた弦楽四重奏による、
「みくみくにしてあげる♪」、これはすごい。
さらに2曲目、「ワールドイズマイン」
「ワールドイズマイン」は弦楽器の音が似合う。
正直、これだけでもお金払ってもいいくらい。


剣持さんや清水フィルのみなさんで編成されている、
デリリウムトレース弦楽四重奏団、この方々と思われる。

デリリウムトレーメンス弦楽四重奏団



さて、本編。
前半は交響曲「魔法使いの弟子」、組曲「道化師」
こちらは普通の演奏。

休憩を挟んで後半が初音ミクのナレーション付きの
劇音楽「ペール・ギュント」

休憩中にステージ中央に透過スクリーンが用意され、
初音ミクの姿が映し出さた。およそ120cmくらいか?
正直、声だけの出演だと思っていたのでびっくり。
静止画だけどミクフェスを思い出す。


「ペール・ギュント」はもともとノルウェーの民話で、
伝説的人物を題材にした詩劇とのこと。

つまり組曲で、曲間に初音ミクのナレーションが入る。
ナレーションというよりも、初音ミクがペール・ギュントに
なりきって台詞をしゃべり演じる、ミュージカルに近いもの。

曲間に暗転し透過スクリーンに様々なミクの絵を
紙芝居のように映し、所々に細かい歌ネタをまぜつつ、
劇は進んだ。

しかし、しゃべり方が滑らかすぎる。
同じように初音ミクを歌わせずに喋らせようという人たちは
たくさんいるがここまで滑らかなのは初めて聞いた。
凄いと思っていた「OSTER Project」さんよりも、
レベルが上なのは間違いなかった。
これが初音ミクのお父さんの力なのか…

ミクで老人の声とかどうやって作るの…?


客席の反応はというと、年齢層が高めの客層が主で、
それでも小学生~大学生位の幅ひろい学生も多かった。

初音ミクの声に客の反応は、正直言ってほとんど無く、
小ネタ混じえたところでクスっと笑ったくらい。
さすがに交響楽団と初音ミクのナレーションの
組み合わせは一般の方にはちょっと厳しかったかもしれない。

でもミクオタな私からみれば、これまであったような、
初音ミクの展開とはまた違った展開を観せてくれた、
素晴らしい出来だったのは間違いない。


最後のアンコールは、「VOCALOID2 Prima」による
モーツァルト作曲の『夜の女王のアリア』を。

ボカロに合わせてフルオーケストラが演奏するという光景を
目のあたりにするとは。


そして閉演。剣持さんが特に拍手をたくさん浴びていた。

帰り際、近くにいた若い子たちが、初音ミクの話をしていた。
子どもたちが「初音ミク」というものをどう捉えているのかも
なにかとても興味深い。

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さて剣持さん、実は開演前の四重奏が終わった時に、
ちょっと声をかけて挨拶させていただいた。
思わず「初音ミクのファンです」と、思い切りミーハーな
ことを言ってしまった。恥ずかしいかぎりである。

それでも剣持さんはニコやかに相手をしてくれて、
握手までしてくださった。とても良い方だ、感動した。

閉演後、ロビーでアンケートを書いていると、
また剣持さんが現れ、今度は剣持さんの方から
声をかけてくださり、少し話をすることができた。
ある意味、ボカロオタな客が他にいなかったのかもしれない。

余裕があればいろいろな事を話すことができたと思うが、
結局、「感動しましたー」くらいしか言ってなかったような
気がする。なんか本当に申し訳ないです。

今回のコンサートは本当に楽しかった。
清水フィルハーモニー管弦楽団に感謝、お疲れ様でした。