みなさん、Buon giorno!
日本でも寒い日々が続くと聞いています。
フィレンツェではカラッと晴れたお天気。でも放射冷却でちょっと寒いんですよね。
Masakoさんからの情報で、東京でボッティチェリ展が開催されてるんですね。
先週にたまたまボッティチェリのお墓に行ったので、ご紹介します。

オンニサンティ教会の前に立つイケメン・パパ。ベビーカーの男の子も20年後にはこんな感じになるんでしょうか。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
フィレンツェを流れるアルノ川を見渡せる絶好のロケーションにあるオンニサンティ教会。

すぐそばには高級ホテル、ウェスティンがあります。
この6Fのカフェからの眺めは最高です。
この教会はヴェスプッチ家と関わりの深い教会です。
ヴェスプッチといえば、アメリゴ・ヴェスプッチ。
「アメリカ」の言葉の語源となった冒険家です。

上の絵の聖母マリアのすぐ左側にいるのがアメリゴ・ヴェスプッチと言われています。
この教会、有名な作品がたくさんあります。
ボッティチェリの聖アウグスティヌス

今回の東京でのボッティチェリ展に出展されています。
そしてそれと対になる
ギルランダイオの聖ヒエロニムス

この2人、同時期の売れっ子画家なんですが、ちょっと違いがあるのがわかるでしょうか?
ギルランダイオが「静」なのに対し、ボッティチェリは「動」です。
ポーズも表情もより動きがあるのがボッティチェリです。
ちょうど、ルネサンスが花開き始めた頃なので、このように顕著に特徴が現れています。
豪華な教会の中を進んでいくと

ボッティチェリのお墓があります。
今は修復中・・・

ほんとはこんな感じです。

ボッティチェリの墓碑は工事中でもしっかりあります。

そしてボッティチェリにメッセージを残したい方はこちらの箱に。

ボッティチェリはこのオンニサンティ地区に生まれたと言われています。
メディチ家はもちろんヴェスプッチ家からも庇護されたようです。
「春」や「ヴィーナスの誕生」など異教風の絵を最初に描いたボッティチェリですが、メディチ家失脚の後に画風が変わります。
一説にはメディチ家後に力を持ったサヴォナローラという修道士の影響を受けたと言われています。
でも本当にそうなのかなぁ・・・なんとなく謎めいている気がして仕方ありません。
このあたりは個人的に力が入るところなので、また機会があれば取り上げたいと思います。
最後はこの教会のもう一つの至宝、ジョットーの磔刑図です。

フィレンツェでは工事や修復が多いのですが、この作品も修復のおかげで美しい姿を見ることができます。
展示がメインの美術館と異なって、まだまだ人々の信仰心を感じられる教会。

画家と依頼主と教会と一般信者と、いろいろな思いを感じつつオンニサンティを後にしました。

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