私達が普段口にしているハチミツとはいったいどのようなものなのでしょうか?
単純明解に言ってしまうと
蜜蜂が花から集めた蜜を蜜蜂の巣から採り出したもの
それが本物の蜂蜜です。
表現するとそのように単純なもののはずなのですが
はちみつ業界の一部でははちみつを、
純粋はちみつ
精製はちみつ
加糖はちみつ
巣はちみつ
など様々に分類しています。
天然のはちみつから匂いや色を除去したものや糖類を加えたものまで「はちみつ類」として容認しています。
確かにそれらもはちみつではあります。
加熱したり、匂いや色を除去したりした加工したはちみつが本物のごとく売られるようになっています。
これってちょっとおかしくないでしょうか。
本来ははちみつといっただけで本物のはちみつであるべきです。
では本物のはちみつとはどんなものか。
きちんとした決まりがあるのです。
社団法人日本養蜂はちみつ協会の「はちみつの国際規格について」に、
2001年に開かれた国際食品規格委員会(コーデックス委員会)のはちみつ国際規約が掲載されていますので紹介します。
[はちみつの国際規約]
はちみつの定義とは
「はちみつとは、植物の花蜜、植物の生組織上からの分泌物、または植物の生組織上での植物の汁液を吸う昆虫が排出する物質からApis mellifera(セイヨウミツバチ)が作り出す天然の甘味物質であって、ミツバチが集め、ミツバチが持つ特殊な物質により変化させ、貯蔵し、脱水し、巣の中で熟成のためにおいておかれたものである」
このようになっています。
かなり難しい表現もありましたが、要するに厳しい決まりがあるのです。
日本では最近はちみつブームもあって、この厳しさが守られないケースが増えているのは残念です。
国際規約にのっとって「純粋な」はちみつだけをはちみつとして販売して欲しいものですね。
純粋でない、つまり匂いや色を取り除いたはちみつや、人工的な甘味料を加えたはちみつまでもが「はちみつ」とされては、私達はちみつ愛用者だけでなく、ミツバチたちだって嘆きます。
何よりも世界に胸を張って「日本のはちみつ」と言えないはちみつの存在があることを私達消費者も知らなくていけないのです。
一日も早くドイツのように「何も足さない、何も引かない」厳しい規約にのっとって蜂蜜を販売してほしいものです。