プルシェンコさんのインタビューが続きますが、羽生選手や他の選手たちのことにも話が及んでいて面白い内容でした。


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http://tass.ru/sport/2532405
羽生結弦の今回の記録の後、エブゲーニー・プルシェンコは2018年オリンピックへの計画を変更しない。

タス通信 ミハイル・ジャパリゼ
モスクワ12月16日 タス通信 ボロニカ・ソベタヴァ


フィギュアスケート2度のオリンピックチャンピオン、エブゲーニー・プルシェンコは日本人の羽生結弦がバルセロナでのグランプリ・ファイナルで打ち立てた今回の記録の後、2018年オリンピックに参加するという自身の計画を変更しない。このことについてロシアのフィギュアスケーターはタス通信に語った。

競技会の勝利者、羽生結弦はバルセロナでのグランプリファイナルですぐに3つの記録を打ち破った。つまりショート、フリー、そして両方のプログラムの合計でである。ロシアは男子シングルでは出場しなかった。

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「羽生は本当に見事に滑った。彼が世界の男子のフィギュアスケートを前進させたことに、彼に本当にありがとうと言いたい。」プルシェンコは言った。
「加えて、私は結弦がさらにすばらしく演技できると確信している。プログラムに4回転ループを加えることもあるかもしれない。彼のチームがこの練習をしていることを知っている。心から彼の成功を願っている。
自分の計画を放棄することはない。-トレーニングをし続ける。そしてもし健康が許すなら、トップ選手達に競争を起こすよう努力するつもりだ。すべて計画通りだ。」
 
プルシェンコはグランプリ・ファイナルでのハビエル・フェルナンデスとボーヤン・ジンの素晴らしい滑りを祝福した。

「彼らがすばらしく演技したことに、彼らにも同様に本当にありがとうと言いたい。ボーヤン・ジンが跳んだ4回転ルッツの高さを私は他にどこにも、一度も見たことはなかった。フィギュアスケートの歴史でこのようなものはなかったと思う。そう、彼はフリープログラムに4つの4回転ジャンプを入れている。」プルシェンコは強調した。「面白いシーズンになるだろう。彼の成長と世界選手権での結果を楽しみにしている。」

世界選手権はボストン(アメリカ)で3月終わりに行われる。


羽生結弦のトレーニングの方法論


プルシェンコの意見では、男子シングルにおけるロシアチームの代表者達は、バルセロナで終わったグランプリ・ファイナルで3つの記録(ショート・フリー・両方のプログラムの合計)を樹立した羽生結弦の実例を見習った方がよいということだ。

「我々のフィギュアスケーター達がトップ選手に入るために、今すべてを行う必要がある。」とプルシェンコは考えている。-「日本人選手達を模範としたらよいだろうと思う。例えば羽生は夏に日本のフィギュアスケート連盟が実施するエキシビションに出演している。彼はそこで、3回転ジャンプではなく、4回転をやっていることを覚えている。日本人選手達にとってこれは標準なんだ。我々のロシアでもし誰かがエキシビションで4回転を跳んだなら、これはもうセンセーションだ。結弦にとって4回転トゥーループ、4回転サルコー、4回転ループは普通なんだ。ちなみに彼は4回転ルッツも練習している。世界の男子トップ選手達がはるか遠くに行ってしまったことが心配だ。」

「(試合への)準備を変え、夏にもっと多く練習し、山で走ったりする必要がある。」とオリンピックチャンピオンは考えている。「私達の選手達には簡単に言って、体の面で足りていない。-フリープログラムを最後まで滑るための力が足りない。トップ選手達はプログラム後半で複雑なエレメントをやろうとしている。夏に、オフシーズンに練習した体の結果としてこれをやっている。」

プルシェンコは韓国の平昌でのオリンピックまで3年弱残っていることを強調した。
「韓国でのオリンピックにおける我々の展望についてよく考える時期だ。」


ロシアのフィギュアスケーター達に何が足りないだろうか、というタス通信の質問に対し、プルシェンコは答えた。
「いくつかのシーズンに連続して見せる必要がある安定性。そう、2位か3位になれるかもしれないが、表彰台は必須だ。そうすればチャンピオンの称号の資格がある。そしてもちろん、4回転ジャンプをやる必要がある。我々の男子フィギュアスケートは自分たちの世界観を変えなければならない。」


4回転ジャンプは女子のスケートにおいて普通のものになる

彼は、現在男子シングルのフィギュアスケートでの特権である4回転ジャンプは、近い将来の展望では女子にとって普通のものとなると考えている。

「トリプルアクセルはすでに女子選手達が跳んでいる。」プルシェンコは語った。「例えばリーザ・トゥクタミシェワは15歳からそれをやっている。日本人の浅田真央もこの能力を何度も証明した。女子にとってこのジャンプはウルトラCであり、男子にとっては今や普通だ-彼らはそれを目を閉じたまま跳ばなくてはならない。
しかし女子も4回転を跳んだ。-日本人の安藤美姫、フランス人のスルヤ・ボナリー、アメリカ人のサーシャ・コーエンだ。
日本人の安藤美姫はフリープログラムでなんと素晴らしい4回転サルコーを跳んだことだろう!
スポーツは前進し、女子のフィギュアスケートでもまもなく積極的に4回転を跳ぶようになるだろう。」
 
プルシェンコは同様の事を男子シングルで予言したと述べた。
「いつだったか15年程前、私は“果たしてもうすぐ男子の皆がジャンプを4回転でやるようになるのだろうか?”と質問された。
私はこのことに確信があったが、ご覧のとおり、間違いなかった。
だから女子のスケートで彼女たちもやるだろう。確信している。」

プルシェンコはプログラムで4回転を一度も跳ばなかったアメリカ人エヴァン・ライサチェックがチャンピオンとなったバンクーバーでのオリンピックについて思い出させた。:
「オリンピックチャンピオンが4回転ジャンプなしで勝利したバンクーバーでのオリンピックを皆がよく覚えていると思う。
その時スポーツの社会では、私の国を応援する反響を呼んだ。スポーツ選手は4回転なしでオリンピックチャンピオンになれない。」


新しいコーチの元でのユリヤ・リプニツカヤの見通しについて

エブゲーニー・プルシェンコは1ヶ月弱前に、ソチオリンピックチャンピオン、ユリヤ・リプニツカヤと練習を始めたコーチ、アレクセイ・ウルマノフには、高いレベルのスポーツ選手達と練習するための専門的技量が十分にあると思っている。

「レーシャ(ウルマーノフ)はこの挑戦に準備が出来ている-彼は大いなる専門家だ。ただ(育てた選手達は)オリンピックチャンピオンにならなかっただけだ。」プルシェンコは強調した。「アレクセイは多くの試合を経験し、彼はそのような状況でどう行動したら良いか知っている。彼はより多くの選手達をトレーニングする準備がある。ユーリャはほんの17歳であるが、偉大なスポーツ選手だと思っている。彼女はオリンピックを経験し、オリンピック・チャンピオンになった。」

プルシェンコは、もしまだうまくいかないとしても何も問題はないと言った。
「私は自分自身これがどんなものか知っている。私はいつもエレメントがうまくいくわけではない。これは普通だ。オリンピックのメダルも含め、以前の功績を忘れて、ただ耐えて練習する必要がある。自分のコーチが君に教えたことを思い出すのが大事だ。」

フィギュアスケーターは、リプニツカヤの以前のコーチであるエテーリ・トゥトゥベリーゼが選手と共に大きな仕事を成し遂げたことを強調した。
「エテーリは驚くべきコーチだ。私は彼女とやりとりすることがあったが、彼女は力強い内面の芯をもったとても強い人物だ。」プルシェンコは語った。「彼女がセルゲイ・ボロノフをいかに変貌させたか見てください!以前彼はとても不安定だったが、今では十分に我が国を代表している。エテーリはユーリャと偉大な仕事をした。」

プルシェンコは成長期を過ぎたか、まだ成長期を過ごしているリプニツカヤもエレーナ・ラジオノワも、他のフィギュアスケーター達も自分たちの課題を乗り切ることができると信じている。
「我が国の女子のスケートにおける状況がどのように発展していくかは、神のみが知っている。彼女たちの多くはまだ成長しているから。」彼は強調した。
「レーナ(ラジオノワ)は実際この歴史を克服し、強く成長した。女の子達にはこれを理解するのはより難しいだろう。でも彼女たちにはすべて正しくやってくれる偉大なコーチ達がいる。私は確信している!私達の女の子たちはすべてうまくいくだろう。ちなみにアデリナ・ソトニコワが戻ってきたことを忘れないでいよう!」

17歳のリプニツカヤ-ソチオリンピックの団体戦チャンピオンは、オリンピックの後高い成績を残すことは出来なかった。昨シーズンのグランプリファイナルでは彼女は5位で、ロシア選手権では9位になった。

今シーズンリプニツカヤはフィンランディア杯で2位、グランプリシリーズアメリカ杯で6位、パリでのテロ攻撃で中止されたフランス、ボルドーでの試合のショートプログラムの結果では2位だった。結果としてグランプリシリーズファイナルへはスケーターは選抜されなかった。

今年の11月スケーターはコーチを変更することを決め、今はソチでアレクセイ・ウルマーノフと練習している。
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追記:

12月16日にプルシェンコさんが出演したラジオ番組の録音がYoutubeに上がっていました。
https://youtu.be/mzvpKHagmPQ
その中で羽生選手の演技についてこのように話していました。

Буквально недавно прошёл финал гранпри. Выступали 6 сильнейших спортсменов мужики.
文字通りつい最近グランプリファイナルが行われた。男子の最も強い6人の選手が出場した。
Откатались потрисающий Юзуру Ханю,  катался с новым мировым рекордом.
驚くべき羽生結弦が滑った。彼は新しい世界記録を作って滑った。
Он катался как бог.
彼は神のように滑った。 
Это потрясающий спортсмен, уникальный японский спортсмен, я долгое время с ним катался.Я знаю его с когда он был 12 лет. Вот.
彼は驚くようなスポーツマンで、比類ない日本のスポーツ選手だ。私は長い間彼と滑っている。
彼が12歳の頃から知っている。
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「神のように滑った」という表現をしています。
プルシェンコさんにこんな表現をされるなんて・・。
確かに神がかった演技でした。
でも羽生選手としては、神ではなくて努力の果てに勝ち取った現実なのですよね。
スゴイ。