本格ブームの火つけ役として、
必ず出て来る名作。

『占星術殺人事件』  
島田荘司(1981年)


2012年の週間文春
東西ミステリーベスト100において、
1位 横溝正史『獄門島』
2位 中井英夫『虚無への供物』
に次いで
第3位を『占星術殺人事件』が獲得し、
古典と呼ばれる名作の仲間入りを果たした。

有名なのが、
金田一少年の事件簿』に
メイントリックをパクられたことだろう。
それだけこの作品の影響力が
凄かったことがうかがえます。
島田さんがトリックの
ネタバレを避けるため発言し、
金田一少年のその話はドラマ化されたが
欠番扱いになっているようです。

ところで
島田荘司さんといえば、
福山ミステリー文学新人賞という
新人発掘にも力を入れてらっしゃいますが、
島田さんが俺と同じ福山市の人だと
それで初めて気づいて
すごく親近感が沸いてしまった。

ああそうか、
それなら島荘作品を読まなきゃいけないなと。
だからこれが初の島荘体験になります。

 

あらすじ

1979年の4月のこと。
占星術師・御手洗潔(みたらいきよし)
その友人の石岡和己(いしおかかずみ)
43年前の事件の調査を
ある人物から依頼される。

その事件は
1936年(昭和11年)の画家・梅沢平吉
その家族が惨殺された「梅沢家・占星術殺人」という。
43年経った今も誰も解決できなくて
議論になっている迷宮入り事件だ。

殺人事件は大きく三つあって、
最初に起きたのは「平吉殺し
ひと目を避けるように隠遁する画家
梅沢平吉がアトリエにしていた土蔵で
殺害されたことから始まる。

時に1936年2月26日。
あの二・二六事件の日。
東京に30年振りに大雪が降った日だった。

平吉の残した手記から
彼は悪魔に憑かれたのか
とんでもないことを
計画していたことがわかった。
自分の娘が5人、弟の娘が2人いるのだが
自分の娘たちの体を
一部ずつ占星術によって強まった箇所を
切り取って合体させて
完璧な女「アゾート」を
創り出そうとしていたのだ。

平吉の現在の妻は昌子
結婚した時に連れ子が3人いた。
長女・一枝(かずえ) 
次女・知子(ともこ) 
三女・秋子(あきこ) 
平吉と昌子の子が雪子(ゆきこ) 

平吉には多恵という先妻がいて、
多恵との子が時子(ときこ) 

一枝は結婚して家を出たので
家には4人の娘が住んでいる。

平吉の弟・吉男(よしお)にも
2人娘がいて
長女・礼子(れいこ) 
次女・信代(のぶよ) 
2人はよく梅沢家に遊びに来る仲だ。

26日の朝
9時頃に時子が
実母の多恵のところから梅沢家に戻り
朝食が出来たと土蔵に行くが返事が無い。
窓から中を覗くと
血を流して倒れているのを発見。
家の者を呼んで
鍵のかかった扉を壊して中に入った。

頭を平らな鈍器で殴られ、
不自然にベッドが動いていて、
なぜか髭が短く切られていた。

雪の上には足跡が2つある。
女の靴と男の靴。
どちらも土蔵から裏手の木戸に
歩いて逃げている。
昨夜雪が止んだのが11時半。
土蔵に向かう足跡が無いのは
犯人は雪が止む前には現場にいたことになる。

足跡の重なり方で
女靴の後で男靴が歩いていることがわかった。
男靴と女靴は共犯なのか?
どちらにしても
お互いの姿を見られず犯行に及ぶのは不可能。
これがトリックだとすれば、
なぜ男の靴が必要なのか?

死亡推定時刻は0時前後だが、
平吉は睡眠薬を飲んでいた。
睡眠薬を人のいる前で飲むなら
余程親しい人物ということになるが、
その夜の昌子や娘たちは誰もアリバイが無く、
逆に決定的な証拠も発見されなかった。

平吉には昔付き合っていた女がいて、
富田安江という。
その安江には富田平太郎という息子がいた。
男靴から平太郎も疑われたが、
彼にはアリバイがある。
もうひとり男靴から弟の吉男も疑われたが、
こちらも目撃者の証言があり
犯人であるという証拠はない。
後の推論には
髭を剃ると2人が似ていたことから
吉男と平吉が入れ替わったという説まで出た。

また女が犯人なら
男靴を用意して来なければいけない。
しかしあの日は30年振りの大雪で、
ここまで積もることは想定外だったはず。
平吉の靴を使ったとしても
発見時に靴がそこにあったのを
娘たちが目撃している。

扉には内側からカバン錠が掛っていた。
そこから導きだされる推論として、
平吉は自分で密室を作った後で
寝ているところを襲われたと思われる。

そこで御手洗が言う。
「ベッドを吊りあげればいいんだろ?」
土蔵の屋根に上って天窓を外し、
カギつきロープでベッドごと吊りあげ、
その途中で落下して死亡したと言うのだ。
それはつまり複数の犯人を指す。
おそらく娘たちが共謀して殺し、
足跡はバレリーナのように
爪先立ちして歩き、
最後に男靴で踏み消したと推理した。

続いて起こったのが「一枝殺し

その平吉の事件から約一ヶ月後の
3月23日。
実家から離れて一人暮らししていた
一枝が何者かに殺されている。

部屋が荒らされ、
金目の物が無くなっていたことから
物盗りに襲われたとみなされた。
そして死姦までされている。
O型の精液から犯人はO型の男。

平太郎も吉男もA型なので犯人ではない。
一枝は離婚後にひとりでいたので、
いま付き合っている男もいない。

凶器の花瓶で後頭部を殴られた時、
一枝は三面鏡で髪をすいていたらしい。
鏡に映らず近づけるなら親しい人物だろうが、
女だとすると精液の問題が残る。
この事件は次のアゾート殺人の布石なのか?

そして三つめが「アゾート殺人

3月29日に
6人の娘と昌子は
立て続けに起こる不幸の供養にと
弥彦山に登った。

その帰りに
昌子が実家に立ち寄るため離れ、
娘6人を先に家に帰らせたが、
戻ってみると誰の姿も無い。

そしてここから次々と娘の遺体が発見される。

まず4月15日に
宮城県細倉鉱山で
下足部を欠損した」知子の死体。

5月4日
岩手県釜石鉱山で
腰部を欠損した」秋子の死体。

5月7日
群馬県群馬鉱山で
頭部を欠損した」時子の死体。

10月2日
秋田県小坂鉱山で
胸部を欠損した」雪子の死体。

12月28日
兵庫県生野鉱山で
太腿部を欠損した」信代の死体。

翌年2月10日
奈良県大和鉱山で
腹部を欠損した」礼子の死体。

すべて平吉の手記にあるアゾート計画の
指し示す箇所が切り取られていた。
そして発見された場所は
東経百三十九度線の線上にある。
ここまでやるには
平吉の意図を完全に理解した犯人でないと
不可能な謎かけだ。

しかも
死体の埋める深さを調節して
発見を意図的に遅らせている。
礼子と信代は
ほとんど白骨化していた。

その前に大きな問題がある。
どうやって死体を腐敗する前に
全国に運んで埋めたのか?
当時は自動車を持っている者は少ない。
これだけのことを
自動車なしで行うのは不可能だ。

そこで解決の鍵となるのが、
飯田美紗子という依頼人が持ってきた
竹越文次郎の手記
父の遺品整理をして発見したらしい。

竹越文次郎
当時の占星術殺人事件に
関わったとみられる刑事。
この手記がどんな光を与えてくれるのか?

昌子が犯人として逮捕され、
獄中で無実を訴えながら亡くなった。
犯人はどこにいるのか?
すでに死んでいるのではないか?

そして
アゾートは存在するのか?

40年間も誰も解決できなかった謎に
名探偵・御手洗潔が挑む。

 

解説

御手洗潔を生んだ
島田荘司のデビュー作で、
1980年に第26回江戸川乱歩賞に応募された
『占星術のマジック』を改稿・改題した作品。

残念ながら賞は逃したが、
その本格的な内容を評価されて出版。
当時は解決編が袋とじになっていたらしい。

1936年2月26日。
二・二六事件が発生したその日、
猟奇的で難解を極める事件が発生。
画家の梅沢平吉が自宅の
密室状態のアトリエで殺された。
そして現場に残された遺書には
怪奇な内容が記されていた。

それは若い6人の処女から
それぞれの星座に合わせて
体の一部分を切り取り、
それらを合成して完璧な肉体を持つ女性
「アゾート」を作成するというものだった。

その後、
6人の姉妹が全員殺され、
それぞれ頭、肩、胸、腰、大腿部、下足部が
切り取られた状態で発見される。
はたしてアゾートは作成されたのか?
また、アゾートはどこにあるのか?
そして犯人は誰なのか?
幾多の謎は解かれることなく、
占星術殺人と名づけられたこの事件は、
やがて迷宮入りとなった。

それから約40年後の1979年。
御手洗潔は石岡和己から
この事件のあらましを聞き
事件の関係者の手記から真相を探る。

御手洗という変わり者の探偵を
読者に近い立場のワトスン役の
石岡の目線で疑問をぶつけて
御手洗の推理を引き出していく
王道ともいえる展開。

ホームズを皮肉る場面があるが、
ホームズ自身も先人の探偵である
デュパンとルコックを皮肉ったことがあり、
そのあたりはオマージュが効いている。

ベッドを吊りあげるという
力技トリックを惜しげも無く
捨てトリックに使い、
雪の足跡トリックあり、
心理的な密室トリックあり、
死体の埋める深さで
発見時期を操作する方法や、
目撃者に犯行後の凶器を見せて
死亡時刻を犯行前と
誤認させるトリックも一読の価値がある。

本命のアゾートトリックは
さすがに名作といわれるだけあり
パズル性と猟奇性が合わさった
秀逸なものになっている。

 

欠点は?

  • メイントリックがネタバレされて有名になりすぎた。
  • 最初の平吉の手記が難解な西洋占星術の用語や狂人の妄想みたいな語りなのでとっつきにくい。ここで心が折れて読む気をなくすのもわかる。
  • 御手洗と石岡がどちらも一人称「ぼく」で口調が似ているため、今どちらがしゃべっているのかわからなくなる。2人のやりとりも仲いいのか悪いのか、喧嘩越しになるとうんざりしてしまう。
  • 犯人が透明人間かと思うくらい、誰にも姿を見られていないのはさすがに都合がよすぎる。
  • 現代では通用しない誤魔化し方。警察の捜査がずさんすぎる。
  • 手記と実際で名前が違うのは混乱するし、めんどくさくなるだけ。

 

感想

うわ~これ金田一少年で見たわ。

いや知ってたけどね。
そうかコレが有名なアレか。

足跡トリックもどこかで
ネタバレ踏んだと思う。
俺のトリック帳にメモしてあったから
どこかで見てしまったんだね。

そのため、
早い段階で犯人と
アゾート殺人のトリックがわかり、
そこから一枝殺しの真相もわかった。
しかし、
平吉殺しはわからなかったな。
動機も外してたし。

ただトリックがわかってても
内容は十分に面白かった。
後半はグイグイ読ませる魅力がある。

あと、
石岡の京都観光は必要なのかな?
いらないといえばいらないが、
後に綾辻行人ら京大ミス研との
接点になったらしく、
舞台が京都でなかったら
今の関係もなかったと語っていますね。
じゃ必要か。
俺も「そうだ、京都、行こう」ってなったし。

そして、
最後の犯人の独白が
すごく切なくて胸がつまる。

この結末を選んだ御手洗も
素気ない態度をとっていたが
内心は思うところがあったんじゃないかな。
だから情が移らないようにしたんだ。

情が移るといえば、
6人の娘が殺されて切り刻まれるが、
すでに殺されて登場するので、
情が移らず客観的に見れた。
これで生きていた頃の描写が多かったら、
ちょっと読者のダメージが心配されます。

改訂版で図解が増えて
さらにわかりやすくなったと思う。
そして、
二度にわたる「読者への挑戦」は
本作のトリックに対する
自信のほどがうかがえます。
本格推理の面白さを再確認しました。


★★★★☆ 犯人の意外性
★★★★★ 犯行トリック
★★★★☆ 物語の面白さ
★★★★☆ 伏線の巧妙さ
★★★☆☆ どんでん返し

笑える度 -
ホラー度 -
エッチ度 △
泣ける度 △

総合評価
 8.5点



_______________________










※ここからネタバレあり。
未読の方はお帰りください。









________________________






 

 

 

パクリなのか、パクリじゃないのか?

上の文中に書いていますが、
この作品のメイントリックが
金田一少年の事件簿』の
異人館村殺人事件(一応伏せ字)」で
よく似た形で流用されています。

トリック自体はアレンジされたものですが、
「多数の死体を組替えて、
 一人生き残った人間がいる」
 

という偽装の目的は同じなので、
パクリという批判は免れません。

しかも金田一少年のこの話は
ベッドを吊りあげるトリックまで
応用しているので
影響を受けているのがあからさまです。
(といってもベッド吊りあげは
 『密室の行者(一応伏せ字)』という先例がありますが)

しかし、
一番の問題は
この漫画を読んだ俺が、
『占星術殺人事件』のトリックも
読む前から簡単に
予想できてしまったことじゃないかと思う。

よく「叙述トリック」と書くだけで
それで警戒されるから
ネタバレだと言われます。
他の作品名をあげるだけでも、
その作品を読んでいる人には
同じ系統のトリックだと
予想できてネタバレになります。

 

犯人は一人に絞られる

アゾートで一人生き残るなら
「時子」しかいないことになる。

これは
顔が無ければ本人かどうか
確認しにくいという
首のない死体だからだ。
白骨化まで待てば判別できないが、
そうなる保証もないし、
それまで心配しながら生活するのは
耐えられないからだ。
早く自分が死んだことになった方が
いいに決まってる。

死体の口や喉に
鉄や錫や水銀などの
薬品を入れたことも限定されたひとつ。
みんな別の薬品なのに
時子と秋子が同じ「鉄」だったのが
あからさまにあやしい。

動機の面で
これは俺も勘違いしていたが、
時子は平吉を好いており
家族が共謀して平吉を殺したから
その復讐だと思っていた。

ここまででも十分だが、
次の「一枝殺し」で決定的だった。

 

一枝殺しの伏線

一枝殺しには
文次郎の手記で
実際の記録と異なる
あからさまにおかしい箇所がある。

“「すると、鏡に向かって化粧している時、殺された?」
 「いや、死体の状態から見て、そうではないらしい。あまり化粧はしていなかった。髪を梳いている時だろうといわれている」(115ページ)” 


文次郎の手記では
彼の見た一枝が
化粧している
ように見える。

“名前もこの時初めて知った。金本一枝、新聞に中程度の記事になって載っており、私は驚愕した。写真は修正の跡が著しく、別人の様に写っていた。おそらく若いころの物を使ったのであろう。(195ページ)” 
“凶器となった花瓶も、私が入った部屋の机の上に確かに載っていた。三十一歳という年齢には多少驚いた。もう少し若く見えた。しかしああいう事の為であるから、精一杯若く粧っていたのかも知れぬ。(197ページ)”


一枝が31歳、
時子が23歳、
常に部屋を暗くして顔を
見られないようにしていたから
入れ替わりがあったとわかる。
精液を入手するためだけに
知らない男ともセックスする時子に
ただならぬものを感じた。

セックス時に花瓶の血痕を拭いて
目撃させることで、
犯行時刻を誤認させる」のは上手い。
あの花瓶があった時は
まだ一枝は生きていたんだと
(実際隣の部屋で死んでいるのに)
思わせたのだからね。
できれば花瓶はその後で
割ってしまっても
よかったんじゃないかと思う。

 

運が良すぎる犯人

時子は事件の前も後も、
見られたら困るのに、
やたら梅沢家や一枝のアパートに
出入りしてるくせに
誰も目撃者がいないのは
ちょっと都合よすぎる。

一枝殺しでは
文次郎が必ず帰宅時間を守る必要があるし、
血のついた着物で文次郎に抱きついて
バレないどころか、
見たこともない女と
ああも簡単にセックスするか?
どんな刑事やねん。

それ以前に
文次郎をよく見つけたな。
これほど計画に合う人を
自分だけでどうやって調べたのか?
周りの人にあやしまれるだろうし。

そして
警察も警戒してるのに
弥彦山に行こうという流れになるかな?
昌子がひとりで実家に帰ることや、
全員を一枝のアパートに集めたとして
みんな同時にジュースを出して、
きちんと同時に死ぬか?
飲まない人もいるだろう?

一枝のアパートも事件後に
普通立ち入りできないか
誰か見張りがつくでしょう。
昭和11年だから
何でもずさんでしたじゃ
済まされない部分があります。

大学病院で
解剖を見学したくらいで
実際に手際よくできるかなぁ?
薬を盗み出したり
いかにも後付け設定に思える。

ツッコミどころは結構多いですね。
 

 

 

___________________


好事家のためのトリックノート

____________________


【一人二役トリック】
●犯人が被害者に化ける
(犯行後に化けてアリバイを作る)
犯人の女が被害者を殺した後、被害者の着ものに着替えて外に出て、目撃者となる男を誘惑して家に連れ込み情交する。被害者はその時間に生きていたと目撃者に思わせる。   

【密室トリック】
●犯行時犯人が室内にいなかったもの
(窓または隙間を通しての室外からの殺人)
「天窓」 土蔵の天窓を外し、被害者の寝ているベッドをカギ付きのロープで吊りあげて、バランスが崩れて被害者が落下して死亡する(というダミートリック) 

【密室トリック】
●犯行時犯人が室内にいたもの
(錯覚を利用した心理的密室)
「カバン錠」 一斉にドアを破った後、他の人が死体に気をとられている隙に内側からカバン錠をかけて密室に偽装する。 

【足跡トリック】
●操作の混乱を狙うもの
「一方通行の足跡」 来る時にバレリーナのように爪先立ちで歩き、帰りは雪をその穴に詰めて、上から男靴で踏み固めて来た足跡を消す。 

【アリバイトリック】
●時間を誤認させる
(犯行後に操作する)
「凶器を見せる」 犯行に使った凶器の花瓶の血を拭き、被害者に変装した犯人が証人を家に連れ込んで花瓶を見せる。証人は被害者が生きている時、この花瓶が綺麗なままここにあったと思い、死亡時刻を誤認させる。 

【死体の隠し方トリック】
●死体移動による欺瞞
(犯人以外が移動させる)
「第三者」 刑事をある事件に巻き込んで、バラされたくなかったら言うとおりにしろと脅迫の手紙を送り、バラバラにした死体を第三者に運ばせる。犯人自身が車を持っていないので、嫌疑をそらしながら危険な目にあわずにすむ。 

【死体の隠し方トリック】
●特徴をつける、または隠す
「アゾートトリック」 6人の女を頭、胸、腹、腰、太腿、下足部の6箇所を切り取って、完璧な女「アゾート」を創り出す・・・とみせかけて、頭のない死体になるはずの犯人が生き残り、他の5人の死体をずらして組替えて6人の死体に偽装する。 

【発覚トリック】
●偶然、超自然的なものによる発覚
「セロテープで止めた千円札」 探偵がお釣りでもらった千円札が破れてセロテープで止めてあり、数年前の一万円札偽造事件のトリックをヒントに、犯人の使ったトリックの謎が解ける。 

--------------------

こちらもどうぞ。
>今まで読んだ推理小説まとめ。