先日、2/26に書いた記事を訂正します。




2/26のブログ記事


私は、上の但し書きにも書いているように「出生前診断」について、議論をするつもりは全くありません。

ただ、思うことは繰り返しになりますが、このようなこと になります。


で、最近もひとつ追加で思う事があります。

というのは、あまりこの件は報道では注目されていないようですが、新型と従来の出生前検査で決定的に違うのは、実は検査の時期なのではないかなと思います。


今の検査の方法で一番早くに確定診断がでるのは絨毛検査になります。

これは、妊娠14週で受けられます。

私は、13週1日の時点の胎児スクリーニング検査でダウン症確率1/2とでて、すぐに確定診断を希望しましたが、私自身は不育症の関係もあり、血流を良くする薬を飲んでいたのでその場合、絨毛検査はうけられないとのこと。

そこで、16週になるのを待ち、羊水検査を受け18週で確定診断が出ました。


そして、法律では22週まで堕胎が認められています。

なので、この18週から考える時間は約1か月となりました。


今までの検査では、一番早くわかる絨毛検査でも結果が確定するのは14-15週、

羊水検査の場合、私は割合とスムーズに確定が出て18週。場合によっては20週くらいになります。

ところが、胎児スクリーニング検査をしない限りあまり絨毛検査はしなのが一般的なので、今多くの方が出生前検査で確定がでるのは20週前後かと思われます。


この20週って普通どんな時期かというと・・・

多くの方は、薄着なら外見でもあきらかに妊婦さんとわかる

胎動はしっかりある

そして、仕事をしている場合は、おそらく安定期に入った12週から15週で上司あたりには知らせ、20週くらいで引き継ぎがある場合周囲にも公表をしている時期になります。

安産祈願はほとんどの方が終えている。

つまり、「妊婦さんである」状態を公表している時期なんです。

その時期に、突然「堕胎」「中絶」という言葉がよぎる辛さ・・・この部分はほとんど報道されていないようですが、想像以上になります。


私は、基本的にはダウン症でも生むつもりでしたが、ふと、もしこの時期に諦めたら、周囲には逆にどう説明するんだろう・・・

「珍しい中期流産でした」とうそをついたところで、かなり珍しがられ後からいろいろ聞かれるのかな・・・それは、そんどいなぁ

また、この時期の中絶は結局は陣痛をおこすして産むことにより、命を絶つ・・・それもなんて怖いし苦しいことかと


ところが、この新型出生前検査は報道によると9週で受けられるんですよね。

9週ならおそらく、だれにもわからない・・・

場合によっては、夫婦以外誰も妊娠を知らない時期。

この時期に、受けられる・・・実は、このことがとっても、賛否両論の根底を秘めているような気がします。


以上、私が思うことで、いろいろな意見があることだと思うのでこれ以上は特に書くつもりはありません。



★上記までが、2/26日に書いた記事でした。


ところが、実はこの記事を書いた後に、なんか「違和感」というか、この新型出生前診断の精度は羊水検査とどう異なるのか?と思い、いろいろ調べていました。


報道では、「ダウン症か否か99%の精度でわかる」という表現が多く使われているようです。

ところが、この99%の精度とはいったい何なのか?


どうも、この精度とは感度・特異度が約99%(実際は感度99.1%, 特異度99.9%)ということらしい。


では、感度=精度99.1

特異度=99.9%とはどういうことを言うのか??


この計算をするうえでは、全妊婦のダウン症確率をベースにして掛け算をしていきます。


   ① 罹患率:35歳の妊婦がダウン症割合は0.3%
   ② 精度(感度):胎児がダウン症のとき、検査で陽性になる確率は99.1%
   ③ 特異度:胎児がダウン症でないとき、検査が陰性になる確率は99.9%


まず、35歳の妊婦100.000人いた場合


①により・・・ダウン症罹患率 300人


②の精度でわかるダウン症の陽性判定はになる人は、

 300人×99.1%=297人

 逆に、ダウン症なのに、陰性判定がでる人は

 300人×0.09% =3人


③の胎児がダウン症じゃないですよとされている、99700人に対して、特異度を計算すると・・・

 本来胎児はダウン症じゃないのに、陽性判定が出る人が

 99700人-99700×99.9%=100人

 陰性判定でその通りダウン症じゃないひと 99600人


このようになります。


では、38歳妊婦がこの検査を受けて、陽性だったとき・・・

実際の確率はどうなるんだ??


実際、この検査で「陽性になる人」は297人+100人

でも、実際本当に陽性の人は297人なので、297÷397にて、74.8%となる

で、そのうえで、本当はダウン症なのに陰性判定が出る人もいるわけで・・・


ごめんなさい、書きながら頭がこんがらがってきました。


この計算方法だと、20代の場合の的中率は50%だとか・・・



言いたいことは

新型出生前検査とは、99%ダウン症か否かがわかる検査ではない

 検査の精度は75%にすぎない(35歳)

ダウン症じゃないのにダウン症とでる人が、10万人に対して100人もでる(35歳)

結局・・・

確定診断をするのは、羊水検査しかない


なんか、これじゃ、今まであったクアトロ検査とかとあんまり変わらないじゃないですか・・・

この確率の話を本当に検査前に全妊婦にしっかりするのでしょうか???


私は、この検査は、早い時期に確定診断が出ることに意義があるのと勘違いしていました。

実際は、確率(しかも結構低い確率)がわかるだけの検査だったようです。


この検査の詳細は、いろいろな産婦人科医の方、遺伝子関係の研究者の方々が書いています。

その方々の数字をもとに計算をしていて・・・

もしかしたら、間違えているかもですが(たぶん、大筋の数字はあっていると思います 中には感度98.6%で計算されている方もいるようです)、何分こちらの専門家ではないので、そのあたりご了承ください。


コメント欄とじます。






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