牡蠣活動が低迷の2012年上半期の私、いかんいかん。
新春恒例の、牡蠣イベントが流れたり、
大量に牡蠣を仕入れる5月、ちょいとした用件でタイミングがずれて仕入れられなかったり、
夏のシャンパーニュとのイベントの日程がちっとも決まらない今、
すっかり自分がかき☆ガールだったことを脇に置いていた。

だけど、やっぱりセンサーは健在だった。

$エッセイスト料理家ROMAKOの『好きな人と好きなモノを好きな時に好きなだけ食べる』-牡蠣小屋○座


この看板を見るために、いつもとは違う駅までのルートを歩かされたとしか言いようがない。
どうしてこの日、なぜこの時、1本路地を手前で曲がったのか理由なんてないのだから。
ラーメン戦争の激化する駅前、アジアンキッチンは両方をこだわりのラーメン屋さんと、安いチェーン店に挟まれて撃沈した。
それでも、駅から徒歩1分の立地が空くことはなく、解体後すぐ造作に取りかかっていた。
そして、見つけてしまう。
かき☆ガールのセンサーにピピッと反応して。

実はこの「○座」というのは、私の街での歴史はそれなりにあって、最初は1Fと2Fに客席を持つスタイリッシュな焼き鳥屋さんだった。
この時は突き出しのキャベツがごっそり盛られた皿と、添えてある味噌とソースが絶品で、この突き出しを食したくて通っていた。
それが、駅前開発のあおりで同じ駅前の地下に潜った途端、鳴りを潜めた。
煙をイメージさせてもうもうと香るやきとり屋さんは、地下は駄目だという典型のような店になってしまった。
そして、キャベツもやきとりも全部がこじんまりとしてしまって、勢いが削がれた感じになってしまった。
いたたまれない気持ちになった私は、それから通わなくなった。
だから看板にぶら下がっていたチラシに「あの○座がかえってきた!!」というキャッチには、
ぷんと哀愁が漂ってノスタルジックな気分になる。

そして、自分の街で牡蠣活動ができるっていい。