王子様と呪いのブルマ 後編 | 十把一絡

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-じっぱひとからげ-
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猫木 葵様宅にて開催されている「ぶるまん。」参加作品となっております。


ぶるまん。
~ドキリ☆秋のコスプレ大会~

※企画参加作品以外への画像無断転用禁止※





どんな蓮さんでも受け入れられる方のみお進みください。
(題名で予想つくと思いますが…)



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王子様と呪いのブルマ 後編




「ちょっと試しに、ヤシロさん脱がしてくれませんか?」

レンはヤシロにブルマを脱がせてくれるように頼みました。


「はあ!?嫌だよ!何が嬉しくて男の下着を脱がさなきゃならないんだよ!」

ヤシロは大慌てです。


「相手が女性じゃないといけないなんて言ってなかったじゃないですか!
俺はヤシロさんのことを敬愛しています!ヤシロさんは俺を愛していないんですか?」

レンはヤシロに詰め寄りその両肩をがしっと掴みました。


「ばっ…変な言い方するな…っ!
分かった!愛してる!だから離せ…」


2人がもみ合っていると、いつの間にか開いていた扉の向こうから、王子の世話係のキョーコが呆然と見つめていました。
キョーコはいつもどおり王子の居室の掃除にやってきただけでしたが、レンとヤシロの愛の告白ともとれるやり取りを目にして部屋に入ることができず立ち尽くしていたのです。


「わあ!キョーコちゃん!」

まず気がついたのはヤシロでした。

レンもキョーコを確認すると素早くヤシロから離れました。


「ご…誤解、してない…?」

レンは恐る恐るキョーコに尋ねました。


キョーコはにっこりと笑います。

「誤解?いえいえ、レン様とヤシロ様が愛し合っていても私には何の関係もありませんからご自由になさってください。」


バン!と箒を床に叩きつけました。


「ただ…もう二度と私にあのような世迷言を述べるのはやめてください!」

その顔はにこにことしているにも関わらず、レンは怒りの波動を感じとって慌てます。


「俺が好きなのは君だけだよ!ヤシロさんのことは人として尊敬しているだけだ!」

レンは日頃からキョーコに言い寄っていましたが、キョーコは王子の戯れと決めて相手にせずにいたのです。


レンはキョーコに駆け寄りましたが、その姿に驚き、キョーコはヤシロの後ろに隠れました。


「ひゃああああ!!なんて格好ですか!!来ないでください!!」

キョーコはヤシロの背にすがりつきます。


「…ヤシロさん…後で覚えていてくださいよ…?」


レンが王子どころか魔王のような闇のオーラを発しています。
ヤシロはたまったものではありません。


「そ、そうだ!キョーコちゃん、レンのあれ脱がしてみてくれない?」

ヤシロがレンのブルマを指さします。


「は?」


「実はレンのやつ、呪われちゃってさ。あの下着みたいなやつが脱げなくて困ってるんだ。
愛し愛さ「ヤシロさん!」」


キョーコに説明しようとしていたヤシロを、レンが遮りました。


「実はこのブルマは…清い心を持った乙女にしか脱がせることができないんだ…!」

レンはヤシロの代わりに語ります。
先ほど自身が脱ごうとした時の事も説明します。


その間に、ヤシロはレンの考えを素早く読み取りました。
そう、今までキョーコはレンの気持ちに答えることはありませんでした。
しかしこのブルマの呪いをキョーコが解くことができたなら…?


レンはキョーコの気持ちを確かめようというのでしょう。


「そう、呪いのせいでこんな滑稽な姿になってしまって、このままでは国民の前に立つことすらできない。
いや、城の中を歩くことさえ無理だ。頼むよキョーコちゃん、レンの重病説が出る前に何とかしないと…。」

ヤシロもキョーコに懇願します。


キョーコはしばらく考え込みましたが、重い口を開きました。


「…わかりました。」


「「本当に!?」」

レンとヤシロは飛び上がらんばかりに喜びました。


「ですが!…私の前にヤシロさんが試してみてくれませんか?
それで本当にダメなら…。」

頑なに拒否していたヤシロでしたが、そう言われれば仕方がありません。


「この下、ちゃんと穿いてるよな?」

ヤシロはとてもイヤそうな顔です。


「大丈夫です。お願いします。」


ヤシロは意を決してレンのブルマに手をかけました…!
しかし。


「えっ…びくともしない!」

まるでレンの体に強力接着剤で張り付けたようにぴくりともしません。


「不思議ですね、自分では一時的に脱ぐことはできるんですが。」


レンは意地になって必死で自らの下半身に縋り付いているヤシロを止めました。


「…風呂とかトイレとか困るからじゃないか?
ずいぶん親切な呪いだな。」


レンはなるほど、と納得します。




「…キョーコちゃん、やっぱり君だけなんだ…。」

レンはゆっくりとキョーコに歩み寄りました。





「お願いだから、脱がせて?」





キョーコは無意味にレンから溢れる色気にくらくらとしてきました。


「へ、変な言い方しないでください!」

キョーコの顔は真っ赤に染まります。


「は、恥ずかしいので…後ろから…。」


キョーコはレンの背後にまわりました。


レンはマントを取り、ブーツを脱ぎました。


キョーコが自分を愛してくれているなら脱げるはずと、レンはドキドキとその瞬間を待ちました。


ゆっくりと、キョーコの手がレンの腰に回されました。

キョーコの指が、ブルマの中に侵入してきます。


ぞく、と反応しそうになってしまい、レンは理性を総動員して目を閉じ、別の執務のことで頭をいっぱいにしました。


「おお!」
「あっ!」


ヤシロとキョーコの声が上がり、レンは目を開きました。

ブルマが、するりと膝のあたりまで下がったのです。


「脱げた!」


キョーコの手によって下まで完全に下げられました。
もう再度穿きたい衝動にもかられません。


レンは歓喜のあまり、そのままの姿でキョーコを抱きしめてしまいました。


「ありがとう、キョーコちゃん!愛してるよ!君の気持ちもしっかりと受け取ったから!!」



ぎゅっと抱きしめられたキョーコは大混乱です。


「ひゃああああ!!!レン様!」

「こらレン!取りあえず下何か穿け!」




落ち着いてから、『真に愛し愛されるもの』の手によってのみ呪いが解ける事を聞かされ、キョーコは真っ赤になって逃げだしたのでした。


キョーコの気持ちを確かめたレンが、大人しくキョーコを逃がしたままにしたかどうかは…お分かりですね?





おわり





☆おまけ☆


レンは、宿に泊まっていた商人をものすごい速さで探し出し、城に呼びました。


「ありがとう、君のおかげで真実の愛を確かめることが出来たよ!」

レンは商人に感謝していました。


「そ…それはそれは…。」
商人は苦虫を噛み潰したような顔をしましたが、機嫌の良いレンはまったく気がつきません。


「あのブルマなのだが、本来は女性が身に着けるものではないか?
あれに合う上の衣装も至急手に入れてもらいたいんだ!褒美ははずむから頼んだよ。」



さて、その衣装を使って王子様は何をしようというのでしょうかね。




おわりのおわり。






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書きながら何度挫折しそうになったか…。
ええ、笑いそうになって…。


無事に脱ぐことが出来ましたレン様♪
…体操服とブルマ、セットで手に入れて何をするつもりでしょうね?(笑)


それにしてもこれ、呪いのアイテムがブルマじゃなかったらいい話になっただろうに…(^_^;)