【7頭】デラックス歌舞伎町 | saw things

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主にストリップ観劇録。ライブや映画の感想は、はてなブログ「There is a light that never goes out.」へ。

【香盤表】
1.虹歩
2.星川音々
3.匠悠那
4.HIKARU
●奇数回
5.吉沢伊織
6.豊田せりか
●偶数回
5.チームショー「2Peace」
豊田せりか
吉沢伊織
【感想】
ストリップ劇場に何を求めるかは人それぞれだ。とにかくま○こが見れればいいという人も居れば、若い踊り子が拙いながらも頑張る姿がいいという人も居るだろう。私の場合は、最高の6人が最高のステージを繰り広げるというのが理想。そこには何のエクスキューズも必要なく、観客はただ流れに身を任せるのみという・・・

年に一度、織姫と彦星が逢うことを許された週に、年に一度もないであろう豪華な香盤が実現した。間違いなく今年私の理想に最も近いメンバーである。珍しく気合を入れて、土曜の朝、開場前の9:30頃に並んだ。ちょうど10番目であった。

部外者でもある程度劇場に通っていれば、今日はポラで時間が押しそうだなどという予想は立つ。ところが、これに対し何の対策も講じない劇場は多い。客のやりたいようにやらせて、挙句に3回回しだの、ソロだの、ダンスカットだの、自分で自分の首を絞めているのも同然じゃないかと私は思う。その点、今週のデラカブの進行はクールだった。予想通りの大入りのかつ日曜にはBINGO大会まであったにも関わらず、カットなしソロなしで4回きっちり回した。

1.2個出し。6頭渋谷でも出していたK-POP(多分)で軽やかに踊る演目と、時計。後者は手拍子せずにじっくり見たい作品。

2.2個出し。1つ目はやはり5頭の渋谷で見たバラを使った作品。2つ目はムーランルージュ。ベッドはオアシスの名曲『怒りを持って振り返るな』(強制邦訳)。日曜の4回目のステップには鬼気迫るものがあった。

3.新作の『狐の嫁入り』と『おばあちゃん』、『ピエロ』の3個出し。

4.怒涛の4個出し。しかもウィークデイと土日では1演目入れ替えていた模様。1つ目はメタル調の白鳥の湖で2つ目は蜘蛛。3つ目はジャネットの『律動国家』(強制邦訳)。このダンスのカッコよさは比類が無い。そして4つ目はステージでタバコをふかす『アンダルシアにあこがれて』。オールスターがあれば間違いなく一方の4番だろう。まさにスト界の主砲にして至宝。「最初に虹歩姐さんが一曲歌います」というボケから始まったBINGO大会の司会も、軽快だった。

5.チーム以外にきっちり2個出し。1つ目では傘を2本回し、2つ目では提灯を4つ吊るした何と呼ぶのか江戸の火消しが持ってそうな木の枠を振り回しての大活躍。特にこの2つ目は非常によかった。

6.やはり2個出し。2つ目が印象に残っている。動きの多い演目が続く3回目をレイニーブルーでしっとり締める見事なトリであった。

チーム.実はこれは1回しか見ておらず一番印象が薄いのだが、盆の横に座っていたところ、開始前せりかさんに洗濯かごを渡されて、じっと捧げ持っていたw

皆和気藹々と楽しそうで、また忙しい中助け合っている様も見て取れ(虹歩さんの時計を音々さんがさっと片付けたり)、気持ちよかった。それでいて踊り子としては確実にお互いを意識し合っていた。そう。メンバーが良いとお互いがお互いを高めあうシナジー効果があるのだ。

日曜の4回目、時間は容赦なく過ぎ、劇場を後にする時刻が迫る。遠征客が最も感傷的になる時間帯だ。虹歩さんのステージを見ているとき、色々な思いがこみ上げてきて、堪えきれずにうずくまった。ストリップは時代の徒花なんだろうか?こんなにみんな頑張っているのに。こんなに輝いているのに。こんなに・・・優しさに満ちあふれているのに。。。

タイムリミットは22時45分。1、2番の合同ポラが終ると残された時間は10分も無かった。「ここで帰ればいい。どうせ来週も会うんだから」頭では分かっていても身体は動かなかった。準備も無しに4回目が始まる。昨日の4回目とは異なり『おばあちゃん』だった。夏祭りが終わり、花火が鳴り響く中、そっと扉を開けて、階段を駆け上がった。