こんにちは。梓みきおです。今回は「自律ビーチフラッグ競技」を紹介します。

 ビーチフラッグって、ご存じですか?

 後ろ向き&うつぶせに寝た状態から合図と共に立ち上がり、振り返って離れたところにある人数より少ない旗を獲り合う競技です。元々はライフセーバーの方が鍛錬として行っていた競技で、近年はスポーツ選手がテレビ番組でチャレンジしていたりもします。

 コレをモチーフにした競技を、ロボットで、しかも「自律」で行います。

 


 おっと。「自律」ってナニ? という説明をしないとわかりにくいですね。ざっくり簡単にロボット競技で「自律」と言うのは、「ロボットが自分で判断して動いている」ことを表しています。つまり「人が操縦していないのに動く」!

 オモチャでも操縦していないのに動くものがありますが、「自律ロボット」はロボットに取り付けられた様々なセンサーを駆使してまわりの情報を知り、ロボット自身が判断して動きを変えられるのです。この競技では、ロボットは旗の代わりに立っているパイロンを見つけて近づき、先に触れた方が勝ちなのですが、旗に触れる前に「旗を見つけた!」という合図をしなくちゃいけません。スタートから一か八かで旗を目指して動くオモチャではできない競技なんですね。

 

 

 そして、ビーチフラッグ競技には「二足歩行クラス」と「多脚クラス」があるのも特徴です。前回までの記事でも解説しましたが、二足歩行ロボットって、歩くだけでも大変なんです。そのうえ大変に「自律」まで課題にしちゃったら、できる人は限られちゃう、ということで、足が3本以上のロボットによる「多脚クラス」も設けています。足が増えると、転ぶ確率が格段に減りますからね。

 人間の目から見ればパイロンははっきり見えていますし、どれくらいの距離なのかもわかりますから、はたで見ているともどかしい気持ちになることも多々あります。制作者もスタートの合図をロボットに送ったあとは、見守ることしかできません。

 だからこそ、うまく行ったときの喜びや観客の皆さんの盛り上がりは抜群の競技ですね。自律ロボットの競技会は意外と限られているので、その意味でもロボット制作者の方におすすめしたい競技です。

 予選はタイム競技、決勝は1on1の対戦競技となるので、大会ごとに勝負のあやが生まれるのも見どころ。

 ロボット・アスリートCUPは11月25・26の2日間で開催されます。25日が「多脚クラス」、26日が「二足歩行クラス」です。小田急線本厚木駅から徒歩5分の「アミューあつぎ」で開かれるので、参加・観戦をお待ちしています。詳細はホームページで!

ロボット・アスリートCUPホームページ
http://www.robotyuenchi.com/athlete-cup2017_2.html