明石の地酒 来楽  茨木酒造 | 地酒、焼酎、ワインが好きな大阪 茨木の酒屋社長Blog

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兵庫県の明石にある茨木酒造さんに行ってきました。

大阪の茨木でなく、明石の茨木さんです(笑)
創業江戸末期の嘉永元年1848年に創業した酒蔵です。

場所は山陽電車の山陽魚住駅から歩いて3分ほど。
JRでは魚住駅から徒歩15分です。




このあたりは、銘酒場所の灘より方角的に西になります。
だから、西灘と言われてます。

昔は、西灘には60蔵ほどあったそうですが、現在は8蔵だそうです。

15年ほど前までは桶売りで大手酒造会社に7割ほど
出荷されていましたが、息子さんが会社にもどったときから
特定名称酒のみになります。

私共の先々代は、こういった酒蔵さんに三輪車乗り付けて
タンクではなく桶から分けてもらい、徳利なんかにつめて
場合によっては、風呂で湯煎して販売してたんでしょうか。




主要銘柄は来楽です。

孔子の論語
「朋(とも)有り、遠方より来たる、また楽しみからずや」から
由来してます。

人生の楽しみは友と酒をかわすことであるといった意味です。

また、左右対称の二文字なので、
縁起が良く裏から見ても同じなので
裏表がないともいいます。



入口入ると、デーンとした酒蔵のなかにコミュニティスペースが。

昔は倉庫だったそうで、現在はここで1日3000円での
有料貸出スペースになっています。

ライブとか、展示会とかで地域の憩いの場として開放されています。



昨年、栄えある金賞を受賞されて、
杜氏の東京農大出身の幹人さんも
大きく自信となって数々のお酒をリリースされています。

私は、来楽さんのように、ひとつの銘柄に絞って
販売されている酒蔵さんが大好きです。

シンプルでいい。

もちろん、純米や本醸造や純米吟醸、季節商品はありますよ。




蔵の中を見学させてもらいました。

とその前に、酒米を発見!

黒い皿のなかの画像上のコメが玄米。
下が、なんと精米して9%のコメです。

小さい!コメの芯の芯ていう感じです。
精米所泣かせの酒米ですね(笑)

100時間ほどかかるようですから…

このコメでつくったお酒も時期がくれば
リリースさせるので楽しみですね。

なんとも贅沢なお酒です。




麹室です。

この室は、幹人さんの力作です。冷蔵コンテナを室に改造して
自分で建てたそうです。

一から建築するよりコスト面が抑えられて、しかも断熱も
入ってるので空調管理がしやすいですね。



昔は、2階が麹室だったようで現在は室をタンクの横に設置して
作業動線が断然アップ。

サーマルタンクも設置され、年々、設備にも充実が増しています。



そして、この横に今年入れ替えた圧搾機。

ちょうど見学の時に、醪を絞ってできた板状の酒粕を
取り出す作業でした。




普通の酒粕はこの搾りの圧力が高いため割に固めですが、
来楽さんの酒粕は、圧を調整しているのですこしやわらかく
調理しやすいと評判です。

蔵人も若手の方二人が大手の企業から酒蔵に
飛び込んできたそうです。

少しお話させてもらいましたが、誠実な方で仕事に
一生懸命励んでられました。

まだまだ仕込中だったので、
あんまり邪魔せず蔵を後にしてきました!

これで兵庫県、明石の地酒が酒専の仲間になってくれました。
感謝です。