なぜ、戦前の軍部があれ程権力を握るようになってしまったのか?


理由のひとつは、ロンドン海軍軍縮会議の結果から、犬養毅らが「軍への干渉は統帥権の干犯」の名の下に、軍を憲法の外に置いてしまったからである。


その本人は、約二年後の五・一五事件(一九三二年)で、統帥権独立を呼号する軍部のテロにより生命を断たれた。


これを「歴史の皮肉」だけで済ませてしまっては、我々は歴史から何も学ぶ事は出来ない。


人権擁護法案では、憲法が定める三権の外に置かれており、外部からの干渉を拒絶する可能性がある。そしてこれは、この法案が廃案→再提出→廃案→再提出という一連の中で、全く修正されない物のひとつである。


人権はとても重要なものであるが、それを錦の御旗にして憲法の外に置いてはならない。

人権擁護委員会を戦前の軍部にしてはいけない。


太平洋戦争に至るまでの経緯を正確に理解している政治家は、どれほどいるのだろうか?

我々日本人は、同じ過ちを繰り返してはいけないのではないか?

歴史を学び、同じ愚を現代に繰り返させない事が、現代に生きる我々の使命ではないか?



統帥権独立のきっかけを作った犬養毅元首相の最後の言葉

「話せばわかる」


それに対するテロリスト達の返答

「問答無用」


我々日本人は、この国を再び「問答無用」という言葉が罷り通る国家にしてはならない。