オリンポス OLYMPOS
3~5人 10才~
Philippe Keyaerts 作
どんなゲーム?
文明の曙、まだ 神々の存在が、人々の身近に感じられた時代・・・。
ペロポネソス原野の最北に、いくつかの少数民族が生まれました。
彼らは、文明を発展させるため、時には他民族と争い、時には神々の慈悲を受け、少しずつ領土を拡大していきました。
武力・農業・商業・学問・宗教・・・あらゆる分野を進歩させながら、神々を崇め、いつの日にか 神々を祭るすばらしい神殿を建設することをめざします。
神殿を建てることにより、神々の寵愛を受け、最高の勝利ポイントを獲得できるのは、いったいどの民族なのでしょうか・・・。
≪セットアップ≫
このゲームの日本語ルールは、イスタリ社のHPで公開されていますが、パパはいくつかの名称がしっくりこなかったらしく、他言語のルールを確認し、気に入った(らしい)名称で プレイエイドを作ってしまいました。
記事を書くにあたって、イスタリ社ルールに書かれた正式名称で書こうかとも考えたのですが、「我が家ではこのような名称でプレイしています。」 ということも紹介してみたくて、あえて勝手名称で書かせていただくことにしました。
以下が本ブログ記事とイスタリ社の日本語ルールの名称が異なるおもなものです。(右側がイスタリ社ルールでの正式名称です。)
■ 進歩タイル = 発見タイル
■ 建造物タイル = 脅威の建造物タイル
■ ゼウス = 稲妻
■ プレスティッジトークン = 威信トークン
■ 資源キューブ = 資源コマ
■ タイムトラック = 時間トラック
*進歩タイルを プレイ人数に応じた枚数 取り除き、色ごとに 発展ボードの該当する行へ ランダムに並べます。(2人プレイでは5列目を使用しません。)
*建造物タイルを、発展ボードの一番下の行にランダムに並べます。(2人プレイでは5列目を使用しません。)
*トークン・キューブ : 種類ごとに ボードのそばにまとめておきます。
*コマの配置 : 色を決め、コマ5コをとり、1コをタイムトラックのスタートマスに置きます。
(適当な方法で決めた順に重ねて置きます。)
*ボード上に以下のものを配置
・領土トークン 領土トークンにはそれぞれ資源
が描かれています。
資源は4種類(穀物、木材、石材、金)、各種類
3つずつ(2人プレイ)を、同じ資源が描かれてい
る領域に裏向き(「×」を表に)して配置します。
(この領域は、誰も支配できなくなります。)
(写真:ピンク○)
・部族トークンを 空いている、星が描かれた領
域に1つずつ配置します。(写真:水色○)
・未使用の色のコマを4コ取り、 種類が異なる空いている領域に1コずつ配置します。
(未使用コマの配置は、2人プレイでのみ行います。) (写真:黄緑○)
このコマは、未開部族を表し、「剣1」の戦力を持っています。
*資源キューブを配る : 資源キューブは小さなコマで、領土トークンと同じく4種類(穀物:橙、
木材:茶、石材:白、金:黄)あります。
それぞれ種類が異なるキューブをランダムに2個 (2人プレイ)取って、
プレイヤーに1コずつ配ります。
*運命カード : シャッフルして、ボードのそばに伏せて置きます。
*オリンポスカード : シャッフルして、ゼウスマスの横に1枚ずつ、ダブルゼウスマスの横に2枚
ずつ伏せて置きます。 (写真:白○)
≪プレイ≫
ターンオーダー : タイムトラック上のコマの位置で手番プレイヤーが決まります。
最も遅れているプレイヤーが手番プレイヤーとなります。
アクションをおこなうたびに、アクションポイントを支払います。
(タイムトラックの1マスが1APで、コマを進めることでアクションポイントを支払ったことになります。)
砂時計トークンは、砂時計1つが、1アクションポイントに相当します。
使った砂時計の数だけ、アクションポイントを支払わなくてすみます。
(砂時計トークンを持っている場合、アクションポイントを支払うときに、タイムマーカーを進めるより
先に砂時計トークンを使いきらなければなりません。)
◆◆ターン◆◆
領土拡大 または、発展 のいずれかのアクションを行います。
◆ 領土拡大 ◆
次の2つの方法があります。
★新たなコマを1コ配置して、即移動
新たなコマを北部地域もしくは 支配権を持つ領域に配置して、すぐに移動させます。
★ボード上のコマを1コ移動
ボード上のコマを1コ移動させます。
以下の領域で 移動を終了することはできません。
■ 北部領域
■ 海域
■ 自分が支配権を持つ領域
■ 「×」印トークンが置かれた領域
【移動後の処理】
移動を終了した領域の状態によって、それぞれ定められた処理を行ってから、アクションポイント
を支払います。
<終了地点 : 空いている領域>
・その領域の支配権を獲得します。
その領域の資源が描かれた領土トークンを、ストックから取って手元に置きます。
(オリンポス領域の支配権を獲得した場合は、あわせて ゼウストークンも受け取ります。)
※ 後の手番で その領域からコマを移動させたら、支配権を失い、手元の領土トークンを
ストックに戻します。
※ ゼウスの印を集めることは、とても重要です!(「オリンポスカード」の項参照)
<終了地点 : 他のプレイヤーが支配権を持つ領域>
・その領域の支配権を獲得し、相手のコマの上に自分のコマを重ね、相手から その領域の
資源が描かれた領土トークンを受け取ります。
※ ぜんぜん戦うわけではないのですが、これを「戦闘」 といいます。
※ 後の手番で その領域からコマを移動させたら、残っているコマのうち、一番上にある
コマのプレイヤーが支配権を獲得し、領土トークンはそのプレイヤーに渡します。
・「戦闘」によって支配権を失ったプレイヤーは、砂時計トークンを1つ受け取ります。
<終了地点 : 部族の領域(星が描かれた、部族トークンが置かれた領域)>
・初めて 誰かのコマがこの領域で移動を終了したら、部族(剣0)と(戦うわけではないので
すが)戦闘を行い、領土トークンと部族トークンを受け取ります。(受け取った部族トークンは、
裏返しにして星トークンにします。)
※ 後の手番で その領域からコマを移動させたら、支配権を失い、部族トークンは星トー
クンのままその領域に、領土トークンはストックに戻します。
※ 星の印は、得点計算で大きなプラスとなる建造物タイルを獲得するために必要となり
ます。(「建築」の項参照)
・以後、誰かのコマがこの領域で移動移動を終了したら、戦闘なしで、領土トークンと星トーク
ンを受け取ります。
※ すでに他のプレイヤーが支配権を持っている場合は、戦闘の処理を行います。
・2人プレイの場合の未開部族(剣1)のコマは、通常の部族と異なり、戦闘後もその領域に
残ります。
※ 後の手番で その領域からコマを移動させたら、未開部族が再び支配権を獲得し、コ
マが移動してくるたび、戦闘を行わなければなりません。
<アクションポイント>
■ コマの配置コスト 2AP
■ 移動コスト 陸地 領域を1つ移動するごとに 1AP
海域 海域を1つ移動するごとに 2AP
■ 戦闘コスト 攻撃側の剣の数 > 防御側の剣の数 : 1AP
攻撃側の剣の数 = 防御側の剣の数 : 2AP
攻撃側の剣の数 < 防御側の剣の数 : 3AP
◆ 発 展 ◆
次の2つのアクションのうち、いずれかを行います。
★進歩
・7アクションポイントと、進歩タイルごとが並べられている位置で決まる資源コスト(領土トーク
ンと資源キューブで支払います。)を支払って、進歩タイル(得点計算でプラス)およびそのボ
ーナスを獲得します。
・領土トークンは資源コストの支払いに使用しても手元に残り続けますが、資源キューブは支
払いに使ったらストックに戻さなければなりません。
※ 進歩タイルは、様々な利益をもたらします。
例) 騎乗 : 砂時計2つ分のトークンを受け取り、また、陸続きの場所を移動する際、
移動する領域の数に関係なく、移動コストが「1」となります。
神託 : 運命カードを引くとき、通常は1枚しか引けないのですが、山札から3枚
引いて、その中から1枚選ぶことができるようになります。
(残りの2枚は捨て札にします。)
※ ボーナスは獲得したタイルの下にアイコンで示されていて、複数の選択肢の中から1つ
を選んで獲得します。
ただし、すでに誰かが獲得済みのボーナスは獲得できません。 ボーナスを獲得したと
きは、獲得済みであることを示すために、ストックにある自分のコマをそのボーナスアイ
コンの上に置きます。
★建築
・建造物タイルに描かれた数の星を集めていれば、7アクションポイントを支払って建造物タイ
ル(得点計算でプラス)を獲得できます。
※ 次のものから、星を集めます。
■ 星トークン
■ 所有する進歩タイルに描かれた星
■ 獲得する建造物タイルと同じ列に、ボーナス獲得時に置いた自分のコマも、星とみ
なします。
◆◆カード◆◆
◆運命カード◆
・タイムトラックのゼウスのマスに到達、もしくは通過したら、ターン終了時に運命カード(得点計算
でプラス)を1枚引きます。
※運命カードには様々なボーナスがあります。
例)次の運命カードでは、プレイヤーが4種類全ての領土トークンを持っていれば、3プレイ
スティッジポイントを獲得します。
※カードは直ちに使用可能ですが、取っておいて、あとから、任意の枚数プレイしてもかまいま
せん。
◆オリンポスカード◆
・タイムトラックにには、ゼウスが1つ描かれたマスと2つ描かれたマスがあります。
ゼウスが1つ描かれたマスは、最初のプレイヤーが到達したら、ダブルゼウスのマスは、最初と
最後のプレイヤーが到達したら、それぞれターン終了時にオリンポスカードを1枚引きます。
オリンポスカードは10種類あり、プレイヤーにとって有利にはたらくものと、不利にはたらくもの
があります。
有利にはたらくカードは最も多くゼウスの印を持っているプレイヤーに、不利にはたらくカードは
持っているゼウスの印が最も少ないプレイヤーに、それぞれ効果を及ぼします。
例)ゼウス : ゼウスの印が最も多いプレイヤーは、3プレスティッジポイントを獲得します。
ハーデス : ゼウスの印が最も少ないプレイヤーは、ボード上の自分のコマ1つを、自
分のストックに戻します。
※ ゼウスの数は、次のものを数えます。
■ 所有する進歩タイルに描かれたゼウスの印
■ ゼウストークン
■ 所有する運命カードに描かれたゼウスの印
≪Game Over≫
・自分のコマが、最後のゼウスマスを通り過ぎたら、すぐに続けてもう1ターン、最後のターンを行う
ことができます。
・最終ターンでは、アクションを1つ行えますが、タイムトラックの最後の 「×」のマスを超えることは
できません。
・すべてのプレイヤーがプレイを終えたら、得点計算です。
・最もプレスティッジポイントが多いプレイヤーの勝利です。
【得点計算】
以下のプレスティッジポイントを合計します。
・タイムトラック上で、各プレイヤーのコマが最後に到達したマスに描かれている数(0~5)
・獲得したプレスティッジトークンに描かれた数
・支配権のある領域 通常の領土 : 領域1つにつき 1ポイント
アトランティス : 領域1つにつき 2ポイント
(黄色の線で囲まれた領域)
・持っている進歩タイル 1枚につき 2ポイント
・詩学/哲学の発見タイル 詩学 : 3ポイント
哲学 : 5ポイント
・自然科学/都市/絶対主義/工学技術 の発見タイル
各タイルに描かれたアイテムの所有数 × タイルに示されたポイント
・建造物タイルに描かれた数(8~12)
・所有する運命カード 1枚につき 1ポイント
・オリンポスカード「ケレス」 : -2ポイント
プレイレポート
パパ ママ
ママ : 赤トークン(先攻)
パパ : 緑トークン(後攻)
未開部族 : 水色トークン
発展ボードの準備ができました。 タイルの位置を、[行,列] で表したいと思います。
※例えば、上から4行目 一番左にある詩学タイル(竪琴の絵のタイル)の位置は [4,1] となります。
進歩タイルは各色5種類ありますが、2人プレイの場合、4種類、それも各種類1枚ずつしか使えません。
どれもすばらしい効果を持っていますが、なかでも騎乗タイルは 陸続きの領域を移動する場合、移動距離に関係なくコスト「1」ですむ、というとってもおいしいタイルです。
また、戦略タイルは、剣の印が2つもあり、たびかさなる戦闘において、とても有利になるタイルです。 この2つのタイルは、どちらか一方でいいので、ぜひとも 手に入れたいものですが、今回、2つともゲームから除かれてしまったようです。 残念・・・。
さて、この中で、まず何をねらいましょう。 最初は、タイル獲得に必要な資源が2つですむ、上2行のうちのどれかを狙うのが得策です。
なにせ タイルは早い者勝ち!
やはり戦闘を有利にする剣のタイルを狙うべきでしょうか・・・。
戦力が相手より少ないと、戦闘により多くのアクションポイントが必要となるので、相手に連続手番のチャンスを与えかねません。
このゲームに勝利するためには、いかにアクションポイントを抑え、より多くの手番を行うことができるかが、最大の鍵です。
剣のタイル・・・上の2行に2枚 冶金術タイル [1,4]、重装兵タイル[2,1] がありますが、どちらにしよう。(写真:水色□)
タイル獲得に必要なアイテムは、冶金術タイル [1,4] は穀物と木材トークン各1つ、重装兵タイル[2,1] は木材トークン2つです。
手持ちのトークンは金、それに対し、パパのトークンは木材! パパも絶対剣を狙うはず。
先手のママが、コストが最小限ですむ木材トークンをとりに行くのは見え見えですから、パパの狙いは、穀物トークン1つ集めれば手に入る冶金術タイル[1,4]でしょう。
では、重装兵タイル[2,1]を狙うことにしましょう。
新しいトークンの配置に「2」、移動には1領域ごとにアクションポイントが「1」かかります。 まずは、1つ目のトークンを 北部領域に隣接する木材の領域に配置。
さらに次の手番で、ここを足場に2つ目のトークンを出兵。
南下して2つ目の木材のある領域を支配。(写真:ピンク○) これで、2つの木材トークンをコスト「8」で獲得しました。
パパは、案の定、穀物トークンを獲得し(写真:黄緑○)、冶金術タイル[1,4]を獲得しました。
この時のコストは「11」、選んだボーナスは砂時計(2)トークン。
では、ママも 重装兵タイル[2,1] をゲットしましょう・・・と、思ったけれど、ここでコスト「7」をかけてタイルを獲得すると、最初のゼウスマス(写真:水色○)に到着してしまいます。
何が出てくるかわからないオリンポスカード。
ゼウスの印を持つ者だけに微笑みかけるマスです!
ならば、オリンポス領域のゼウストークン(写真:水色□)をゲットしてからタイル獲得を行いましょう。
先にゼウストークンを獲得しても、コストは「3」で済み、タイムトラック上では、ちょうどパパのマーカーの上に、ママのマーカーが乗って手番が終わります。
ですから、引き続きママの手番となり、重装兵タイル[2,1]をとることができます!
では、作戦通り、トークンを配置し(写真:ピンク○)、ゼウストークン獲得。
引き続きママの手番で、重装兵タイル[2,1]を獲得。
選んだボーナスはトークンの追加です。
ゼウスマスを通過(写真:黄色○)した際に引いた運命カードは、星の印のカードでした。
建造物タイルを獲得する際に、利用できます!
オリンポスカードはというと、なんとゼウスが出てきました。
これでプレスティッジポイント(勝利ポイント)も「3」獲得です!
ゼウストークンを先にゲットしておいてよかった~。 好調な滑り出しです!!
さあ、現在の戦力は五分五分!ここからが大変です。
最後の剣のタイル 密集方陣[2,1]の獲得めざして、トークンの奪い合いがはじまりました。
(写真:水色□)
密集方陣獲得に必要なトークンは、穀物2つと石材1つ。
ママは石材トークンを、パパは穀物トークンをすでに持っています。
一見互角のように見えますが、パパは、先ほどのボーナスで砂時計(2)トークンをゲットしているので、アクションポイントを抑えて有利に立ち回ることができるはずです!
一度はチャンレンジしてみましたが、やはり、無駄にタイムトラックのマーカーを進めるだけになったので、早々に密集方陣獲得を断念。
ゼウストークンを取り戻してから(写真:ピンク○) ゼウスマスを通過(写真:黄色○)することにしました。
ここで引いたのは次のカードです。
運命カード : 全てのトークンをもっていれば、3プレスティッジポイント獲得できます。
オリンポスカード : アルテミスを引いたので、木材トークンをゲット。
パパは、オリンポス領域を再び侵略し、ゼウストークンを奪い返し、石材トークンをゲットして密集方陣獲得です。
さらに、引いたオリンポスカードはアテナ。これは星トークンと同じ働きをします。うらやましい~。
獲得アイテム パパ 左の写真
ママ 右の写真
剣の印の争奪戦は、パパの勝利に終わりました。
これで、戦闘ではママが圧倒的に不利になりました。
ママが、パパの支配領域を侵略しようとする場合、戦闘コスト「3」。
パパが、ママの支配領域を侵略しようとする場合、戦闘コスト「1」。
この差はでかい!
どうしても欲しいトークンがパパの支配下にあったとき、決死の覚悟で戦闘を起こしても、すぐ次のパパの手番で奪い返されてしまいます。
しかもコストが小さいので、パパが連続して手番を行えることでしょう。
何度戦闘を仕掛けても、結局 欲しいものがとれないのです!
パパの支配領域のトークンはあきらめざる終えません。
それより、ママの支配領域にパパがやってくる前に、欲しいタイルを獲得しなければなりません。
大きいコストを支払ってでも海を渡れば、パパもそう簡単にはやってこないでしょう。
それも念頭において、今後の作戦をねる必要があります!!
ここまでに、ママはヘレニズムタイル[3,1]を獲得しています。 このゲーム、最も勝利ポイントがとれるのは、まだ、一枚もゲットしていない建造物タイルです(発展ボード6行目)。
これらを獲得するためには、星の印 および、発展ボードに置かれたママトークンが必要です。 ママの手元には星トークン1つと星の印を持つ運命カード1枚。
さらに発展ボードの左端の列には、ママトークンが2つ置かれています。(写真:ピンク○)
この列の建造物タイルは「12ポイント」。このタイルは星の印6つで獲得できます。
すでに4つ持っているママ。
これはねらうっきゃありません。
まずは、この大陸の最も南にある部族トークンと金トークンをゲットです!(写真:ピンク○)
この部族トークンは星トークンとして手元に残るので、星の印は手元に3つ、さらに発展ボードの2つのコマを加えて計5つ持っていることになります。
が、ついに来ました! パパはママが支配している星トークンのある領域にやってきたのです!(写真:黄緑○)
せっかくあと1つ星をあつめれば、建造物タイルを獲得できたのに~。
しかたありません。
とりあえず、運命カードを引くときにとても有利な神託タイル[1,2]をとり、さらに次の手番で、 建造物タイル獲得に有利な建築術タイル[4,3]を獲得することにしましょう。
このタイルは星の印を持っていて、さらに 建造物タイルを獲得するとき、アクションポイントが「2」少なくてすむ心強いタイルです!
まずは、神託タイル[1,2]。必要なアイテムはすでに持っているので、即 獲得できました。(写真:上のピンク○)
コストも、砂時計トークンを3つ持っていたので、「4」ですみました。
次の手番でパパは、新たにトークンを配置して、未開部族が支配する領域を侵略。石材トークンを獲得しました。これで、パパが石材トークンのある領域を支配しているのは2ヶ所。ムムム これはもしかして・・・。
さて、ママの手番。
次は建築術タイルですが、タイムトラックのマーカーの位置を見ると目前にゼウスマス・・・。
いや~な予感がしたので、パパの支配領域になっているオリンポスで、ゼウストークンを先に奪い、パパより優位にたっておきましょう。
予想どおり、引かれたオリンポスカードはケレス。
これは、得点計算のとき、「-2」となるカードです。先にゼウストークンを奪っておいたので、これはパパに進呈です!
神託タイルのおかげで、運命カードも3枚から選べてラッキー!
次の手番でパパは、工学タイル[5,2]を獲得していきました。
得点計算で、星の印1つにつき3ポイント獲得できるタイルです。(上の写真:黄緑○)
これをとりに来るにはわかっていましたが、妨害する余裕はありませんでした。
ママもこうしちゃいられません。
必要アイテムを手に入れて、建築術タイル[4,3]を獲得しました。(上の写真:下のピンク○)
これで手元の星の印は3つ、発展ボードのコマ2つで、計5コに復活です!あと1つ。
次にパパは[6,4]にあった10ポイントの建造物タイルをゲット!
ママの狙いと違っていてよかった~。 さあ、6つ目の星をどこからとるべきか・・・。
大陸にある星は、全てどちらかが獲得済みです。
パパから奪うのは無謀というもの・・・やはり海を渡りましょう!
海に浮かぶ島の中央、部族トークンのある領域を侵略しました。(左の写真:ピンク○)
これで6つ集まりました!
この時、コスト「8」のところ砂時計トークン(3)を使いました。
このおかげで、タイムトラックのママトークンの位置は、パパトークンの上!(写真:黄色の矢印)
これはメチャメチャラッキーです。
これで次がパパの手番だったら、絶対、大陸のママが支配している領域に侵略してきて、ママの星トークンは奪われてしまったことでしょう。
ママは、やっと12ポイントの建造物タイル[6,1] を獲得することができました。
この時、建築術タイルを取得していたおかげで、コストは「5」となり、最後のゼウスマス通過です。
(写真:白の矢印)
この時3枚引いた運命カードの中に、「4種類全てのトークンを持っていれば、3ポイント」のカードがありました。
やった! 2枚目です!!
持っていないトークンは木材のみ!
これをゲットすれば、このカード2枚を使用して、一気に6ポイント獲得です!
最後のゼウスマスを通過したので、引き続き、ママの最終手番となります。
もちろん木材をゲット!
オリンポスカードのエリーニュースを 直前にパパからもらってしまったので、コスト「3」です。
(写真:ピンクの矢印)
エリーニュースは、次の手番のコストが「+2」となってしまうカードなのです。
最後に、運命カード2枚を使用して、6ポイント獲得しました。
これでママの最後の手番は終了です。
パパはどうでしょう。
タイムトラック上の残りのマスを最大限利用できるよう、慎重に策を練ってからのプレイです。
ママの領域を侵略し、星トークンを略奪。
これにより、工学タイルの効果で、最終得点計算では「+3」です。
さらに竪琴タイル[4,1]を獲得。このタイルは3ポイントになります。
最後は タイムトラックいっぱいに使って 2枚目の10ポイントの建造物タイル[6,2]を獲得しました。
さすがです!この最終局面で合計16ポイントも獲得しています。
【最終獲得アイテム】 パパ 左の写真
ママ 右の写真
【得点計算結果】
『ヴィンチ』が『スモールワールド』としてリメイクされ、今年、初版から10年たって復活する『エヴォ』のルールが先月公開されたばかりの作者、フィリップ・キーアーツのイスタリからの新作です。
ゲームボックスのイスタリ社のロゴも従来のシックな雰囲気と異なり、それと合わせたかのように、ボードデザインも従来のイスタリ社のイメージと異なる、軽い印象を受けました。
このゲームはもともと4人プレイを標準としていて、3人および5人をヴァリアントとしていますので、2人ルールはさらに番外の位置づけです。
基本的な流れは、エリアを移動しながら必要な領土トークン(資源)を入れ替えていき、タイミングを計りながら狙ったタイルを獲得していく、というもので、タイルの効果と獲得したいボーナスを睨みながらプレイしていくこととなります。
タイムトラックを活用したターンオーダーは、『テーベの東』と同じシステムを採用していますが、砂時計マーカーのおかげで、かなりの駆け引きを楽しめます。
ターンでの選択肢が多いだけでなく、ポイント獲得要素の種類も多いので、かなり悩むことになります。
相手の狙いを読みながらのプレイは、ボードデザインとは裏腹に、とてもまったりしたプレイ感でした。
進歩タイルの中でも『騎乗』はとても強く、『剣』とあわせて、双璧をなしています。
2人プレイだと『騎乗』は1枚しか使わないので、このタイルを取ったプレイヤーがとても有利になる、というバランスの悪さは否めませんでした。
また、『剣』も捨てがたく、エリアコントロールをかなり有利に進めることができるようになります。
どちらか一方が この両方を獲得すると、ほとんど勝ち目がありません。
2人プレイでは、ハウスルールとして、これらの強力な進歩タイルの取り扱いを変える(例えば、先にこれらのタイルは分配してしまう、など。)のも一興だと思います。
個人的には、ゲームボードのデザインを、もう少し重厚な雰囲気にしてほしかったと思います。