すみません。内容について一切書いてませんでした(笑)。

 ハリウッド超大作が好きな人には全くおすすめしませんが、面白かったです。


 この映画のテーマは記憶。
 つらい恋の記憶を消せたら、と、恋に苦しんだ人が一度は考えることを、実際に病院でできるとしたら。

 恋人とのいさかい。聞きたくないようなひどい言葉。そして、自分がいってしまった暴言も。
 ひとつひとつ消していくうちに、どんどん心の深い階層にやってきます。


 どんな恋にもはじまりはあり、ときめく思いも、きらめく瞬間もあったはず。
 だから、この思い出だけは消さないで。
 切ない主人公の叫びに容赦なく記憶はデリートされていきます。


「もっと深いところに私を隠して」


 記憶の中の恋人が彼にささやき、彼は彼女の手をひいて、どんどん記憶の中を逃げ回る……。


 って、ちょっと説明不足なんだけど、この映画は説明してもあんまり良さがわからないかも。
 わからない人はわからないし、好きな人はとても好きでしょう。
 恋が進化して、だんだん当たり前になって、やがて倦怠が来る切なさを知ってる人にはピンと来るものがあるかもしれません。


 あとは私の勝手な役者感想だと……

 『トゥルーマン・ショー』の時にも思ったけど、ジム・キャリーは切ない演技をさせると天才的にうまいと思う。
 あと、脇で素敵だったのが、イライジャ・ウッド。
 ケイト・ウィンスレット扮するヒロインのパンティーを盗むんだけど、同僚からつっこまれて
「洗濯済みのやつだよ。清潔だ!」
と、自己主張するあたりが、とってもナイスでした。
(映画館中の人が「そういう問題じゃないって!」と、ツッコんだと思われ)
 超大作に出ちゃったけど、案外、こういうエキセントリックなヘタレ男の方がハマるのかもしれないなあ。