こちらのリンク先をごらんください。 
 テロリストについて、ロシアのシンクタンクのエタノフスキイ氏が意見を述べております。

 エタノフスキイ氏は「テロリストは即座に抹殺。対話は必要ない」と主張し、記者からの「その考え方はリベラル派(寛容派)から批判されませんか」との質問には

 「戦う人間と、たださえずるだけの人間は、まったく種類が違う」と一蹴しています。


 これは私たちの業界にもあることであって、大工というのは高齢者のおうちのリフォームについて相談をうけたとき、真っ先に玄関、階段、風呂場に手すりをつけようとします。大工は長年の経験で、高齢者の転倒より恐ろしいものがないことを知っているからです。

 人は高齢になると女性ホルモンが少なくなってしまうので、転んだだけでふとももの付け根の骨を折ってしまうのです。そこから長いリハビリの日々がはじまりますが、元のように歩けなくなり、寝たきりになる方もすくなくありません。主に介護を担当する配偶者にとって、一日7-8回の排泄の介助は大変なものです。うつ病のようになってしまう配偶者も少なくありません。

 大工はそういうお客様をたくさんみておりますから、高齢者のお宅には何がなんでも転倒防止のために手すりをつけようとするのです。

 ところが、高齢者といっても、60代、70代の方は、「手すりが大切です」といっても、「なんでそんなもの必要なんだ、それよりフローリングを直してほしい。」という方が多いのです。

 それでも大工は執拗に手すりをすすめて、お客様から変な顔をされてしまいます。営業から「大工のあなたがしたい工事をするんじゃないの。お客様がしたい工事をするの。お金いただいてるんだから、お客様のしたいようにさせてあげないとだめでしょ。」と叱責されます。

 「そうだよな。俺はあくまで雇われ大工だよ。営業の顔をつぶすわけにいかないし、お客様のしたいようにするのが一番」と黙ってしまうのです。ここでなおも大工が営業に逆らうと、営業は支店長にチクります。支店長から大工は「お客様がしたいようにしてあげるのが一番」と怒られてしまいます。

 このようなことを繰り返すうちに、大工は黙るクセがついていきます。自分の気持ちがなくなって、いいなりになっていきます。

 どの会社でも、営業は大体3年から5年くらいで転勤になってしまいます。フローリングをお客様に販売した営業は広島県に転勤になりました。一方、技術者はほとんど転勤はありません。地元に残っていた大工は工事から7年後、「手すりよりもフローリング」といってフローリング工事をしたお客様が階段で転倒して、寝たきりになったというウワサを耳にするのです。


 言葉というのは、人間の体験からでるものです。もう少し「さえずる人(営業)」でなく「戦う人(大工)」の意見を経営者やお客様が取り入れることができたなら、日本から「転倒して、太ももの骨を折って寝たきり」の患者を減らすことができるのかもしれません。

追伸 こちらのリンク先をご覧下さい。フィリピンでも、抹殺派が効果をあげているようです。これから先は、寛容派は少しずつ力を落としていくのでしょうか。