大阪の妹

義理の、と

付けるのが躊躇われる

家族になったのに

わざわざ

区別しなくてもいいやん、と

義理の母

義理の妹

義理の弟

を、使わない

話の内容で時たま

「大阪の妹」と口にすると

彼女の好きな

たこ焼きや

お好み焼きが

じゅわっと下の上に乗った気がする

わたしには

大阪の

妹が、いる

さあさ

食べよう

妹よ

朝焼けの街

関東の北

雲一つないの空が冬らしい、土地

ことしは

雪が多いようで

新年の朝もこんな風

おめでとうの

あいさつ代わりに

写真を送られる

胸に残るは、清々しさ

あけましておめでとう

大阪の

住宅街

土の香りは気のせいと

通り過ぎてしまいそうになって

振り返る

土はオレンジ色に喜んで

日の光を浴びる

雪は、命を吹き込むように

古い、納屋の香りが一面にする

土が空気と触れ合って

生き返っている

取り壊された家の残骸か

小さなボルトが足元で光った