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栄光を勝ち取るか
無残に打ちのめされるか
これはもう遊びではないのだ
『犯人に告ぐ』『クローズド・ノート』をしのぐ興奮と感動!
フィギュアスケートの世界を舞台に母と娘の葛藤を描く、
著者渾身の長編小説
「藤里小織の最大の伸びしろは、あなたにあると思ってます」
夫の浮気で離婚、娘の小織とともに名古屋へと転居し、
無気力な日々を送っていた藤里梨津子だったが、
フィギュアスケートの名コーチに小織の才能を見出され、
娘を支えることに生きがいを感じ始める。
スケートクラブ内の異様な慣習、
元夫の会社が倒産したため途絶えた養育費、
練習方針を巡るコーチとの軋轢――
人生のすべてを懸ける梨津子の思いに、
小織はとまどいながらも成績を上げていき、やがて……。
スポーツ小説の臨場感×家族小説の醍醐味=雫井脩介の最高傑作
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
私には合わなかったようだ。
楽しむというところまでたどり着けなくて、
何とか最後まで読んだ、という感じだった。
私がフィギュアスケートについてほとんど知らない、
というのが大きな原因なんだろうな、とは思う。
ニュースのスポーツコーナーで目にする程度にしか知らないから。
名前は知っている(聞いたことがある)けれど、
それを文字で見たところで
どんな技なのかが分からない(頭の中に浮かばない)ものだから
スケートの描写の度につまづいちゃって苦労した。
スポーツの部分はそんな感じだし、
家族の部分も正直物足りないように思えちゃう。
確かに家族(特にスケートをする娘とそれを支える母親)の物語ではある。
小織と母だけでなく、他の母娘の姿も。
なんだけど……。
帯に書かれている他の色々も、どうにも。
例えばコーチの弁当作りの当番といった「異様な慣習」にしても、
元夫の会社の倒産と姑との不和から「途絶えた養育費」にしても、
目指すものが大きく高くなればこその「コーチとの軋轢」にしても。
どれもこれもが帯の文句から想像(期待)したよりも
随分あっさり片付いちゃって。
片付いたというよりは
梨津子にとってさしたる問題ではないように思える、というか。
どこをとっても私には合わなかった、ということなのかな。