『密売人』　佐々木譲

さまよえる監察ファイル。
裏切り者はどこにいるのか……？
狙われた自分の協力者を護るため、
佐伯警部補の裏捜査が始まった。
―――――　帯より

個人的評価　：　★★★☆☆

今回の『密売人』はとんでもなく性質が悪い。

薬物やら拳銃やら、

何にしたって「密売」なんてものはいけないことで
誰かの生活や人生や環境をぶち壊すものだとわかってはいる。

だけど、今回の密売人がしたことはそれよりも酷いと思えちゃって。
生活や人生をぶち壊すのも、

誰かが死んだり傷ついたりするのは同じだけど、

そこに絡む人間関係、信頼ってものが。
それこそ命がけの信頼関係があっての話な訳だから。

相変わらず佐伯やチームの面々はカッコいい。
揺るがず、屈せず。

なんだけど、このシリーズを以前ほど
（少なくとも最初に『うたう警官』を読んだときほど）
楽しめないのは何でだろう。

佐伯と百合の今後やら、津久井や新宮のこれからやら

気にはなるので次も読むけど。

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