- 冬蛾/柴田哲孝
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因習の土地、謎の昔語り、凄惨なる連続殺人事件……
東北の私立探偵・神山健介、雪に閉ざされた会津の寒村へ!
最注目の著者が描くハード・サスペンス傑作!
探偵業・神山健介に舞い込んだ不可解な依頼。
一年前に冬山で起きた村人の不審な死と、
殺人の疑いをかけられ失踪した依頼者の夫。
真相を追って神山が足を踏み入れた七ツ尾村は、
時空から取り残された人里だった。
この村は、どこかおかしい!?
村人は、狂っている!?
吹雪で閉じ込められた神山の前に、
次々と明らかになる大量殺人事件!
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
神山のシリーズ、3冊目だったっけか。
一旦読み始めたシリーズものだからと思って読むんだけど、
今回もやっぱりそんなに乗っていかないんだよな……。
神山も依頼人も魅力的に思えなくて。
依頼人の女性は相変わらず神山に
(一時的にしろ)躊躇なく惹かれるようだし
神山も相変わらずそれをあっさりと受け入れちゃうし
日常に帰ったら帰ったで親子にはすっかり信頼されているし。
なんだけど、私にはその神山の魅力なり
周りが抱く無条件(にも思える)安心感やら信頼感やらが
イマイチ伝わらなくて。
主だった登場人物が魅力的に思えないというそのゼロ
(というよりも正直むしろマイナス)の分を補うほど
話が面白いかと言われると、
それも私の好みとは違っているものだから。
複雑に入り組んだ村の人間関係だとか
対岸の廃屋での出来事だとか
依頼人の夫が消えた理由だとか、
そんな色々が気にはなるので最後まで読みはするんだけど。
色んなことが明らかになっても
「へぇ」と思っただけで終わっちゃって。
お祖母さんの昔語なんかから繋がっていく、
大元、一番最初の出来事あたりなんかは
面白そうな気はするんだけど、どうにも乗っていかない。