- 刑事の骨/永瀬 隼介
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時効も定年も関係ない。
おれたちは骨の髄まで刑事だ！
映画「ロストクライム――閃光」の原作者が贈る、警察小説の白眉！
連続幼児殺人事件の捜査本部を指揮する不破は、
同期の落ちこぼれ警察官・田村の失敗で真犯人を取り逃がす。
17年後、田村が新宿歌舞伎町のビルの屋上から転落する。
田村は定年後も単身、連続幼児殺人事件の捜査を続け、
真犯人に迫っていた。
当時、犯人の顔を見たのは田村一人と思われていたが、
じつはもう一人目撃者がいた。
そして４人目の被害者の母親も強靭な意思で不破の捜査に協力する。
果たして闇に消えた真犯人は誰なのか？
――――― 帯より
個人的評価 ： ★★★☆☆
なんとも嫌な気分になってしまった。
うっかりするとネタばれにつながりそうで
どこまでをどう書くか悩んでしまうんだけど、とにかく嫌な感じだった。
事件の真相、真犯人、その人の背景、事件と警察の関わり方。
捜査に協力する母親の物の見方・考え方、彼女をそんな風にした事情。
何より不破という人自身が好きになれなくて。
帯の文句から想像してたのと随分違って。
それはまぁ、帯のあれだけの情報で勝手にイメージした自分が悪いのか。
と、どれもこれもがが嫌で好きになれないまま。
おまけに「骨の髄まで刑事だ！」というならあの結末はどうなのかな……。
１対１になった段階である程度予想は出来ちゃって、
その通りの展開だから驚きはしないんだけど、
それでも「骨の髄まで刑事だ」という以上、あの結末はしっくりこない。
刑事・警察＝正義、という前提がそもそも間違ってるということなんだろうか。
真犯人を見つける、追いつめるところまでが刑事の仕事で
それを裁くのは警察ではなく司法だってことにしても、やっぱりあれは。
主役が嫌いだから読んでる間もずっと、
最後がああだから読み終わってからもずっと、
とにかく嫌な感じ。