『タワーリング』 福田和代 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

タワーリング/福田 和代
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地上50階地下5階、まるで一つの街のような巨大ビル。
バベルの塔か、人類の理想郷か?

朝9時、警報ベルが鳴り響く。
「我々は、ウインドシア六本木をジャックした!」
人質は最上階に住むビル会社社長。
駆けつけた警察はシステムに阻まれ、容易に突入することができない。
じりじりと過ぎる時間の中、

17階のオフィスに閉じ込められたビル会社の社員、
船津康介は、ある奇策を試みる……。

非常用井戸、備蓄食、発電所を備えた都市の要塞。
そのセキュリティと防災システムが人々を外界から遮断していく。

――――― 帯より


個人的評価 : ★★★☆☆


一番印象に残る、一番最初に出てくるのは
<ボス>がな……、最後がな……、という感じか。


それまでのやり取りは、
(正直なところ、期待したほどではなかったにせよ)
少しのハラハラ感がありながら楽しく読んでたんだけど。


何せ最後が「ん?」な感じで。
当人にとっては確かに重要なことであったのかもしれないけど、
その重要さだとか深刻さだとかがイマイチ伝わらないというか。
私の読み方が悪いのか?


<ボス>もそうなんだけど、
犯人サイドの他の複数にもどうにも心地悪さを感じたり。
やったこと(大人数を人質にとってのビルジャック)と
動機なり覚悟なりにアンバランスさを感じてしまって。


そのアンバランスさ、軽さを受け入れられるほどの歪みや狂気は
逆に感じられないものだから、
ただ心地悪いだけで。