- あの夏、風の街に消えた/香納 諒一
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天安門事件、地底探検、バブル崩壊、終わりゆくホテル。
淡い恋の行方と出生の秘密。そして、
僕の人生が始まった夏
ノスタルジックな切なさとサスペンス
僕はそこで、人生の最初の一歩を踏み出したのだ。
あの夏、僕はまだ子供で、
どこにむかってどんな一歩を踏み出せばいいのかさえわからずにいた。
挫折を恐れ、傷つくのを恐れ、
ぬるま湯の中に自分の居場所を探すような愚か者だった。
人の愛し方を知らず、
自分が大事に思うものを大事にしつづけて生きていくには
どうしたらいいのかもわからなかった。
世界というものが、それまで自分が思っていたよりもずっと大きくて
面白いことを教えてくれたのは、あの夏のあの街だった。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
感想書くのが難しい。
好きか嫌いかなら「好き」ではあるんだけど、
それをどう表現すればいいのかが難しい。
少々他と馴染まないと思ってしまった要素もありはするんだけど。
今となってはそれに近いことも現実に起こっているわけなんだけど、
この話の中ではその部分が少々浮いている感じがしてしまったというか。
「好き」をどう表現すればいいのかが難しい、とは言ったものの、
「僕」よりもとにかく周りの人が好きだ。
風太やハルさんや兄ぃや山之内氏や。
そんなに頻繁に出てくるわけじゃない上に、
最後まで結局謎だらけのスーさんや。