『ROMES06』 五條瑛 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

ROMES06/五條 瑛
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世界最先端の施設警備システムROMESに守られた

海の要塞、西日本国際空港。
だが、ROMESの全貌を知るものは、

西空警備チームでもただひとりだけ。

成嶋優弥。
ROMESの最高運用責任者。
鋭い知性と飄々とした言動で他人をケムに巻く、

常識はずれの天才が信じるのは、
愛犬ハルと、自らが運用するシステムのみ。

ある日、西空に複数のテロの予告状が届く。
そしてROMESの警告装置が作動した!?

成嶋とテロリストたちとの、
知と情を賭けた白熱の攻防が始まる!!



「ROMES、お前だけだ。無駄な迷いがないのは」
世界最先端の施設警備システムROMESに挑む、テロリストたち。
システムの天才運用者・成嶋と愛犬ハルは、
西日本最大の国際空港を守りきれるか?
ポスト「9・11」時代の大型サスペンス、ついに登場!
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆


少々残念に思うことがないわけじゃない。


その一番は「チーム」の側の印象があまり残らないということなんだけど。
成嶋やROMESの優秀さを散々アピールした割に、
敵側であるチームが少々弱くはないだろうか、なんて。


チームが今回のテロを計画したきっかけになった出来事は
とても哀しくて気の毒だとは思うけど、
あの決断がまさかそんな妬みによるものだということがあるのかな。
ないと思いたい。


内通者の正体も残念の一つか。
その人がそうだという事実にさほどインパクトがないと言うか、
そもそもその人自身がそれまでに殆ど印象に残っていないと言うか。


そんないくつかの残念がありながらも、なかなかに好きだった。

信じるのはハルとシステムのみで基本的に人間を信頼していない成嶋も、
砂村を筆頭に成嶋の周囲の人たちも、何よりハルも、みんな好き。
ついでに、成嶋とそれぞれの関係も。


シリーズの続きも楽しみだ。
五條さんのシリーズものはこれで3つ目だけど、
どうやら私は五條さんの描く「有能だけど傍迷惑な男」と

それに振り回される気の毒な人たち、というのが好きらしい。
これの成嶋と砂村やら宮城やら日高やら、

革命シリーズのサーシャと亮司やらすみれやら、

鉱物シリーズのエディと葉山やら。