『ダークゾーン』 貴志祐介 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

ダークゾーン/貴志祐介
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神の仕掛けか、悪魔の所業か。
地獄のバトルが今、始まる!
戦え。戦い続けろ。
1997年日本ホラー小説大賞、2005年日本推理作家協会賞長編賞、
2008年日本SF大賞、2010年第1回山田風太郎賞 各賞撃破! 
エンターテインメント界の鬼才が贈る最新長編!

「覚えてないの? ここ、端島じゃない。こんな場所、ほかにないもの」
その名前に触発されて、いくつかの情景が意識に現れようとした。
しかし、その映像はぐにゃりと歪み、闇の中に溶け去ってしまう。
まるで、この島に関する記憶は、

絶対に思い出してはいけない禁忌であるかのように。
「そうか……そうだった。俺も、たしかに、ここへ来たことがある」
長崎市の沖合にある、遺棄された海底炭坑の島──端島。
コンクリートの護岸に囲まれて、建物が密集した独特の外観から、
軍艦島という通称で知られている。
だが、何のために、こんな島へ来たのかは、思い出せない。
まして、なぜ、ここで戦わされているのかは、見当もつかなかった。(本文より)

“軍艦島”を舞台に描く、悪夢の世界!
情報科学部学生で日本将棋連盟奨励会に属する

プロ棋士の卵である塚田は闇の中で覚醒した。
十七人の仲間とともに。場所も状況もわからぬうちに始まった闘い。
人間が異形と化した駒、“敵駒として生き返る戦士”などの

奇妙な戦術条件、昇格による強力化
――闇の中、廃墟の島で続く、七番勝負と思われる戦いは将棋にも似ていた。
現実世界との連関が見えぬまま、赤軍を率いる塚田は、
五分で迎えた第五局を知略の応酬の末に失い、
全駒が昇格する狂瀾のステージと化した第六局は、

長期戦の末、引き分けとなった……。
――――― Amazonより


個人的評価 : ★★★☆☆

多少4つに寄る3つ。


これまた感想書くのが難しいよな……。
読めはするんだけど、そんなに楽しくないと言うか。


特にダークゾーンの章。
こっちがメインなんだろうけど、対局を重ねるごとに
だんだん惹きこまれる力が弱くなってしまったような……。


最初は読むこちらも初めてなので塚田と同じように混乱したり
バトルの流れを理解しようと努力してみたりもしたんだけど。


単純に「慣れ」ってことなのかもしれないけど、
王将が追い込まれるハラハラ感だとか、
異形の駒となった旧知の人間を殺す(死にに行けと命じる)ことの葛藤だとか。


現実社会の章(断章)の方は
駒となった(駒にされた)それぞれが塚田とどういう関係なのか、
軍艦島で何が起こったのかが気にはなる。
将棋の世界がそんなに厳しいものだとは知らなかった。


ダークゾーンをどう結末付けるのかと思ったんだけど、
そういうことにしたんだ……。
思ったより呆気ないような。
でもあれが一番分かりやすい結末なのかな。


将棋を知ってればバトル部分をもっと楽しめたんだろうか。