『カウントダウン』　佐々木譲

多選ワンマン市長の愚政が招いた、北海道幌岡市の財政破綻

おれたちの町を死にっぱなしにはさせない
復興と再生のため、男たちは、絶望的不利のなか、市長選に挑む

「あの男ひとりに好き放題されたあげく、あと四年待たずに、
　一度死んだ町は確実にもう一度死ぬことになる」

北海道夕張市に隣接する幌岡市。
五期目の市長、大田原昭夫は、大手炭鉱閉山後、
リゾート開発に過剰投資し市財政を悪化させたが、
巧みな借入金処理で市の債務を隠し続けた。
財政破綻が白日のもとにさらされ再建団体申請が決まっても、

六選を目指す大田原。
最年少市議、森下直樹とその仲間・恩師らは、
打倒大田原を期し、智恵と情熱を結集して立ち上がった――。
―――――　帯より

個人的評価　：　★★★☆☆

面白くないわけじゃない。
大田原が次にどんな屁理屈を言うかというのはある意味面白かったし、
その大田原をどう追い詰めて行くのかも興味深かった。

ただ、後半随分急いだかな、という印象。
立候補を表明して以降、えらく駆け足で。
あの後（選挙後）も読んでみたいし。
この選挙で当選した市長の下、あの町がどうなっていくのか。

それにしても奥さんまで巻き込む相手方のやり口の汚さにげんなり。
まぁあれくらいまだ大人しいものなのかもしれないけど。
純粋に政策や町を思う気持ちだけで闘える候補者がいないということか。

何でタイトル変えたんだろう。
元のタイトルの方が分かりやすいしインパクトもあるのに。

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