『三月は深き紅の淵を』 恩田陸 | 鈴と空のブログ

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たまに真面目なことをかいたりもするかも。

三月は深き紅の淵を (Mephisto club)/恩田 陸
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その本は
たった一人にだけ、
たった一晩だけしか
他人に貸してはなりません。

かつて一度でも、むさぼるように本を読む幸せを味わったことのある人に。
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★☆☆


「むさぼるように本を読む幸せを味わったこと」

あるよなぁ。
惹き込まれ過ぎちゃっていつの間にこんなに読んだっけ、とか。
「先を知りたい」と「終わっちゃうのがもったいない」のせめぎ合いとか。


ということで期待して読んだんだけど、
少なくとも私にとっては、
この本はそういう幸せをくれるものではなかったみたい。


面白くなかったとは言わないけど。


部分部分は面白いし好きだとも思う。
例えば意味ありげな屋敷に集まった老人たちと
彼らに招かれた一人の客とのやり取りとか
『麦の海――』と関連する部分だとか。


ただ、その色んな部分を一つの流れとして、全体として見たときに
どうもしっくり来ないというか。
何となく納まりが悪いような、心地が悪いような、そんな感じ。