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男が囁く新しい戦いの方法とは?
<革命小説>シリーズ 第一弾
R/EVOLUTION
「革命を起こさないか、この国に」
――心を縛る鎖の多さは、人としての縁の多さだ。愛情の多さだ。
わたしには何もない。
家族も、国も愛人も、子も――何もない。独りだ。
過去も現在も、おそらく未来も永遠に独りなのだ。
それほどまでに何もないから、夢を見続けることができるのだ。
鎖に繋がれたままでは夢は見られないからな。
その鎖を断ち切るか、それとも夢を断ち切るか、どちらかだ。
選ぶしかないのだろう。 (プロローグより)
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
4つ寄りの3つ。
サーシャ、何者……。
真っ赤な薔薇の大きな花束を抱えて颯爽と、
という登場のシーンからかなりのインパクト。
さらには「報酬」として殺人をいとも簡単に引き受けてみたり、
本人すらもろくに知らなかったことを色々と知っていたり。
亮司は世間的には問題ありな人間なんだとは思う。
パスポートの偽造だとか密航の手引きだとか犯罪に加担していたり、
親への反抗が度を越していたり。
それでも、どうしようもない、根っからの悪人ではない
というのが解るのがいいんだろうな。
何だかんだ言いながらもまる子を助け出したりだとか
「人を信じる」ことを止めなかったりだとか。
読める展開もありはする。
あの人が実は、とか。
別のあの人もきっと、とか。
それに絡んで裏切ったり裏切られたりが複雑で
しんどかったりも多少する。
けど、間違いなく次も読んじゃうな。
色々と気になりすぎて。
あまりにも謎めいたサーシャの正体だとか
彼の言う「革命」って何なのか、どうするのかだとか。