『奪還』 麻生幾 | 鈴と空のブログ

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奪還 (100周年書き下ろし)/麻生 幾
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1年前に自衛隊を辞し、

ミンダナオ島のダイビングショップで働いていた河合斌に、
フィリピンで消息を絶った日本人女医を

捜してくれとの依頼が持ち込まれる。
捜索を進めるうち、双子の巨大台風が接近する与那国島で
61名もの人質を盾に立て篭もる武装集団の存在が明らかに。
日本政府は河合がかつて率いていた部隊を政治決断により招集、
事態打開の特別任務を発令する。
だが、その裏には国家が決して明かしはしない

驚愕の事実が隠されていた。
取り戻すべきは人質の命か、己の誇りか、

それとも―この国の未来か。
――――― 「BOOK」データベースより

個人的評価 : ★★★☆☆


面白くないとまでは言わない。
ただ、大きくなる話や緊迫する状況に期待を煽られて
最後まで読んでみて、結局納得できない感じだろうか。


大きな風呂敷を広げて、最後に畳むのを止めちゃった?
なんて言ってしまうと失礼だろうか。
でもそんな感じだったんだよな……。
「ん?これで終わり?」って。


描かれてる出来事・事件の規模の大きさの割りに
サラッとあっさりしすぎているというか。

特に与那国での大量人質の件とか。
状況を考えればとんでもない事態だし
そこで河合たちに与えられたミッションも大変なものなのに
それに見合う緊迫感も何も感じられなかったというか。


何人(いくつ)もの陰謀・企み・裏切りが絡み合っていたり
「取り戻すべき」何かのために命を掛ける面々の
壮絶な姿が描かれてるわりに、
あまりに物足りない感じというか。


何だろうな。


戦闘能力は高く、状況を判断することにも長けていて
部下からの信頼も篤い河合は
かっこいいヒーローのはずなんだけど、
あまりかっこよく思えないのはなぜだ。