『導火線』 松浪和夫 | 鈴と空のブログ

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導火線/松浪 和夫
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書下ろし長篇謀略冒険小説
東京消失


人質、千八百万!
狂気の男が要求した条件を撥ねつけた日本政府。
極秘指令を受け、

死地に投入された特殊作戦群が眼前にしたものは?


首都の瓦礫化を狙うエリート自衛官が手に入れた、

海底不覚眠る導火線
政府が突きつけられた、

人命千八百万と引き換えの四つの条件
友情を確かめるべく、噴火活動中の孤島で

死闘を繰り広げる特殊作戦群

彼らが夢にまで見、

手に入れようとしていたものとは、何だったのか?
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★☆☆

4つ寄りの3つ。

何より一番印象深く残るのは理不尽さだろうか。


テロを無事に防ぐことが出来るのかとハラハラもする。
絶え間なく銃撃されておまけに手榴弾、
なんて状況には「どうなっちゃうんだ!?」って。


国を護るために闘うという正義感、
戦争はしないと憲法に書かれいて
名目上は戦いに行ってるわけではないとはいえ、
命令一つで再び危険なところに向かう気持ち。


無条件に信頼できる上官や仲間にはグッとくる。
“死地に投入され”るずっと前からの絆なり連帯感なり。
命令は絶対のはずの組織にいて
あんたに命令されたからじゃない、って言ってみたり
後輩や仲間を護る、救うために上官に逆らってみたり。


どんな大義を掲げたところで
いきなり水爆なんてところへ発想が行くものかと
少々ピンと来ない部分もある。


傷ついたり命を落とすのはいつも現場の人たち、
というのは物語の中ではさほど珍しくはないよな、とも思うし
あの人があちら側にいることも想像に難くない。


などなどあるんだけど、やっぱり理不尽さが一番印象に残ったか。

東京に水爆を打ち込むなんて
とんでもない計画に乗ってしまうくらい
追い込まれた自衛官たちは何を思ってたんだろう。