- 完黙/永瀬 隼介
- ¥1,680
- Amazon.co.jp
所轄は本庁の犬にあらず!
捜一から飛ばされた元エリートの屈辱、新米女刑事への洗礼、
万年ハコ番巡査部長のあきらめ……。
警察組織の底辺で、奔走する刑事たちの苦悶の日々。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
短篇集だったのか。
社会問題なんかも描かれてるし
どうしようもない最低な人間なんかも出てくる。
けど、短篇ってこともあって随分サラッと読める。
むしろサラッとしすぎてやや物足りない、ってことがあるかも。
最初の『東京から来た男』と最後の『師匠』が好き。
一見ヒーローとは程遠い、冴えない感じなんだけど
正義を貫くおじさん、が好きなんだろうか私は。
“正義”と言っても誰の目から見てもわかりやすい、
純粋なまっすぐなものではないんだけど。
例えば仲間を見下してみたり、
清廉潔白な人間じゃないんだけど、
自分の中の正義をちゃんと貫くおじさん。
“正義”というより“信念”という感じだろうか。