『父からの手紙』 小杉健治 | 鈴と空のブログ

鈴と空のブログ

読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

父からの手紙/小杉 健治
¥1,785
Amazon.co.jp

失踪した父から誕生日のたびに途絶えることなく送られてくる手紙、
そこに隠された意外な真相、そして家族の絆

父さんはいつも君たちのことを見守っている

――二十四歳、おめでとう。
美しい女性に成長した君が私にはとても眩しかった。
もし何年か振りかで会ったとしたらとうていわからなかったと思う。
母さんを大切にし、伸吾と三人でこれからも頑張ってください。
私はいつまでも君たちの父親であり、君たちの幸福を願い、
常に傍にいて君たちを見守っています。
…………………………本文より
――――― 帯より


個人的評価 : ★★★★☆

家族の絆、父親の愛情か……。


あの方法は正しかったのかな…。
やっぱり作中であの人が言うような道を選んだ方が
家族のためにも善かったんじゃないかな……。


でも、そこに至る事情とか
実行に移すまでの父親の気持ちを考えると、
「間違いだった」って言ってしまうのも躊躇われる。
そう言い切ってしまうとあまりにも哀しいような。


だからといって正しかったかと聞かれると…。
事実を知らないまま過ごしていければ
それでよかったのかもしれないけど
知ってしまった後のことを考えると辛すぎるんじゃないかな…。


なんとなく泣いてしまいそうな予感はあったんだけど
「五十歳まで」って部分で予想より早く突然来た。
それを書いてる姿を想像するともう…。
どんな気持ちでそれだけを書き上げたんだろう。