- サイレント・ボーダー/永瀬 隼介
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沈黙の境界を越え、人は殺人者になる
渋谷で直接行動も辞さぬ過激な自警団を率いる18歳のカリスマと、
家庭内暴力の息子を抱える敏腕ライター。
ふたりの人生が交錯する時、狂気の扉が開かれる。
いまを生きる人間の心の闇をえぐる衝撃のデビュー作!
――家庭内の暴力行為は、しばしば次の世代へと受け継がれていくの。
表面化、あるいは潜在化して、あらゆる形でね。
これを専門家は「暴力のチェーン現象」「虐待連鎖」という言葉で
表現しています。――――(本文より)
人はなぜ殺人者となるのか?
現代社会を揺るがす永遠のテーマに、
犯罪ノンフィクションの分野で活躍する、気鋭のジャーナリストが挑む。
少年犯罪、家庭内暴力、そして理想に燃えた若者たちが陥る集団的狂気……。
様々な社会病理を背景に、いま究極の殺人者が姿を現わす。
読み始めたら止まらない、怒涛の800枚!
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
少々3つによる4つ。
最初からあのカリスマは厭な感じだった。
言ってることは一見正しいんだけど、
どこか歪んだ感じというか、歪な感じというか。
カリスマの彼だけじゃなくて、その“親友”も
ライターも、その後輩も少しずつ歪な感じ。
だけど、誰も彼も皆想像以上の歪みで、
結構しんどい話だった。
あの四百万、どうかな…。
命懸けで届けて、
命懸けのそれを無駄にせず前向いて生きていく、
と言ってしまえば美談っぽいけど、
どうにもしっくり来ない。
それでいいのかなぁ…、なんて思ってしまう。