- てのひらの闇/藤原 伊織
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感謝する……。
その言葉に報いるため、男は闘うことを選んだ――。
藤原伊織が満を持して放つ大型長篇!
二人の男の道を決定づけたのは、
生放送中のスタジオで発せられた、
不用意な、しかし致命的な一言だった――。
二十年後、その決着をつける時が訪れ、
一人は自死を、一人は闘うことを選んだ。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
藤原さんのは主役のおじさんがカッコいいんだな。
この間読んだ『テロリストのパラソル』ではアル中のおじさんで
これは風邪ひきで失職間近の中年のおじさん。
なのになぜかカッコいい。
周りの人たちもなかなか素敵で。
部下だとかバーの姉弟だとか上司だとか昔の知り合いだとか。
キャラクターが魅力的だというのが
いかに大切なことかっていうのがよくわかる。
(話がイマイチってワケじゃない)
想像してたハードボイルドとはちょっと違って
硬めよりな真相・謎だったけど面白かった。
ハードボイルドにさほど馴染みがあるわけでもないけど。
生放送中の致命的な一言、って何かと思ったら、
ちょっと拍子抜けしたのも正直なところ。
確かに致命的なものではあるだろうけど、
「あれ、そんなこと?」なんて。