- 凍土の密約/今野 敏
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赤坂で殺人事件発生―被害者は右翼団体に所属する男。
警視庁公安部の倉島は、なぜか特捜本部に呼ばれる。
二日後、今度は暴力団構成員が殺された。
さらに、第3、第4の事件が…。
殺人者はプロ、鍵はロシア。
倉島が、敵に挑む―。
――――― 「BOOK」データベースより
個人的評価 : ★★★☆☆
『曙光の町』も『白夜街道』も記憶の彼方…。
記録には残ってるし、間違いなく読んだんだけど
覚えてるのは「てめえ、ヴィクトル!」って帯の文句だけ。
それもどっちの帯で見たんだったか…。
公安・外事って言うと「複雑」って印象が強いんだけど
そこは「さすが今野さん」というべきか
読みやすくてするする読んじゃう。
ただその分、少々盛り上がりには欠けてしまったような。
倉島は公安っぽくないのが魅力だろうか。
もちろん、公安に知り合いがいるわけでもないので
あくまでも小説の中で知ってるだけなんだけど
それらに出てくる公安の人間とは随分印象が違う。
素人の私でも「ダメだよ!」って解るようなあんな場面で
のこのこついて行っちゃうような人、
他の公安小説には出てこない。
あの終わり方からすると、このシリーズもまだ続くのかな。
研修受けて「エース級」になった倉島の物語が。
でも「エース級」なんかになっちゃったら
鈍くさいミスすることもなくなっちゃうだろうし
自身ですら感じてる「公安っぽくない感じ」も
なくなっちゃう(薄れちゃう)よな。
そうすると、倉島の魅力も半減ってことか…?