- 償いの椅子 (角川文庫)/沢木 冬吾
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五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、
そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。
車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、
かつての仲間達の前に姿を現した。
刑事、公安、協力者たち。
複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?
そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、
公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。
彼らの壮絶な戦いの結末は…?
――――― 裏表紙より
個人的評価 : ★★★★☆
前半少々てこずったな。
沢木さんへの期待値が高いせいもあってか、
しばらく「面白い」と思えなくて。
気に食わない登場人物が何人かいるのも原因だろうか。
でも後半はだんだんテンポアップ。
後半も嫌いな奴は相変わらず最低なんだけど、
「絶賛!」とまでは言わないまでも、「面白い」とは思えた。
話の内容が面白いとか言うよりも
とにかく能見がカッコいい、と言う方が近いか。
敵に対しては冷酷で
必要以上に残虐じゃないかと思うこともあったんだけど
不器用ながら姪・甥を守ろうとする姿とかはカッコよかった。